旧石器文化から縄文文化へ 福井洞窟
新刊

縄文時代のはじまりがわかる貴重な遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」169

旧石器文化から縄文文化へ 福井洞窟

  • 栁田 裕三/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1700円+税
  • ISBN 978-4-7877-2339-0
  • 2024.10.20発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

日本列島の西端、長崎県佐世保市の山間にある福井洞窟は、旧石器時代の1万9000年前から縄文時代はじめの1万年前にかけての人類の痕跡が連綿とみつかった重要な遺跡である。氷河期から温暖化への過酷な気候変動を生きぬいた人類の足跡を明らかにする。

目次

第1章 福井洞窟に魅せられて
1 狩猟採集民がみた洞窟
2 福井洞窟の発見

第2章 姿をあらわした福井洞窟
1 地下六メートルまで
2 学史に残る層位的編年研究

第3章 福井洞窟をふたたび掘る
1 地下鉄工事みたいな発掘現場
2 地層を明らかにする
3 あらたな発見
4 明らかになった人間活動の変遷

第4章 狩猟採集民と福井洞窟
1 激変する環境と福井洞窟
2 福井洞窟の形成と利用
3 旧石器文化から縄文文化へ
4 洞窟での暮らしを解き明かす

第5章 保存と活用の展望

出版社からのコメント

福井洞窟ミュージアムに臨場感あふれる展示がされています。

著者紹介

栁田 裕三(ヤナギタ・ユウゾウ)

1979年、宮崎県生まれ。
別府大学文学部文化財学科卒業。
宮崎県教育委員会埋蔵文化財センター任期付職員をへて、現在、佐世保市教育委員会文化財課主査。文化財専門職員。
これまでに山田遺跡、筆無遺跡、堀川運河などの宮崎県の発掘調査や福井洞窟、直谷岩陰、大古川岩陰など佐世保市内の洞窟遺跡の調査に従事。
主な著作・論文 『史跡福井洞窟発掘調査報告書』(編著、佐世保市教育委員会、2016)、『旧石器から縄文のかけ橋!福井洞窟―洞窟を利用しつづけた大昔の人々―』(編著、雄山閣、2022)、「西北九州の洞穴遺跡からみた更新世から完新世移行期の素描」『九州旧石器』21(九州旧石器文化研究会、2018)ほか。

関連書籍

  • 氷河期を生き抜いた狩人 矢出川遺跡 〔改訂版〕
  • 縄文文化の起源をさぐる・小瀬ヶ沢・室谷洞窟
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  • 信州の縄文早期の世界・栃原岩陰遺跡
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