縄紋文化のはじまり・上黒岩岩陰遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」70

縄紋文化のはじまり・上黒岩岩陰遺跡

  • 小林 謙一/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1040-6
  • 2010発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

縄紋時代がはじまったころ、縄紋人はどんな文化をつくりあげていたのか。四国は愛媛県の山中、渓谷にそびえ立つ岩塊の岩陰にのこされた生活の痕跡──土器、石器、女性像を線刻した石偶、埋葬人骨などが、わたしたちに縄紋時代草創期・早期の世界を伝えてくれる。

目次

第1章 縄紋時代のはじまりを追う
1 縄紋時代の考古学
2 上黒岩岩陰遺跡の発見
3 発掘調査の歴史
4 明らかになった生活の痕跡

第2章 歴史を手にする実感
1 上黒岩岩陰遺跡との出会い
2 報告書を出そう
3 気になる第二岩陰

第3章 草創期の上黒岩岩陰
1 土器の登場
2 弓矢の出現
3 石偶にみる心

第4章 早期の上黒岩岩陰
1 押型文土器
2 敲石と石鏃
3 縄紋犬と動物骨
4 出土人骨からみた縄紋人

第5章 縄紋文化のはじまり
1 移動と定住
2 縄紋のはじまりの年代をさぐる
3 縄紋時代はいつから?
4 これからの上黒岩岩陰遺跡

著者紹介

小林 謙一(コバヤシ・ケンイチ)

1960年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学大学院民族学考古学専攻、総合研究大学院大学博士課程・国立歴史民俗博物館などをへて、現在、中央大学文学部教授。博士(文学)。
専門分野 日本先史考古学(縄紋土器・集落研究)。
主要著書・論文 シリーズ「遺跡を学ぶ」100『縄紋文化のはじまり 上黒岩岩陰遺跡』(新泉社)、『歴博フォーラム 縄文はいつから!?─地球環境の変動と縄文文化─』(共編、新泉社)、『縄紋社会研究の新視点』(六一書房)、『縄文研究の新地平─勝坂から曽利へ─』(編共著、六一書房)、『縄文時代のはじまり』(編著、六一書房)、「縄紋時代前半期の実年代」『国立歴史民俗博物館研究報告』137集ほか。