陵墓の公開に向けて
文化財としての「陵墓」と世界遺産
「陵墓限定公開」40周年記念シンポジウム
- A5判
- 216頁
- 2500円+税
- ISBN 978-4-7877-2025-2
- 2021.05.10発行
- [ 在庫あり ]
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紹介文
世界遺産となった百舌鳥・古市古墳群はほとんどが「陵墓」で構成され、公開されていない。その名称も天皇陵古墳として登録されたが、最大の大山古墳は本当に仁徳天皇の墓なのか。世界の墳丘墓の現状なども参考にし、文化財としての「陵墓」をどう保存、整備し、公開へ向けてゆくのかを考える。
目次
「陵墓限定公開」四〇周年を迎えて─あらたな課題を生む世界遺産登録 宮川 徏
Ⅰ基調講演・報告
「陵墓限定公開」四〇年と現状から考える 今尾文昭
1 現代社会と陵墓
2 「陵墓限定公開」二〇年シンポジウムから
3 「陵墓限定公開」三〇年シンポジウムから
4 昭和天皇の陵墓行幸と科学
5 今後に向けて
大仙古墳は允恭(倭王済)墓である 岸本直文
1 大仙古墳の墳丘と出土遺物
2 倭国王墓と二系列と古市・百舌鳥古墳群の築造順
3 大仙古墳の年代
4 大仙古墳の被葬者
副葬品からみた大山古墳─前方部石室出土の甲冑をめぐって 滝沢 誠
1 大山古墳の副葬品
2 大山古墳前方部石室出土の甲冑
3 甲冑から探る大山古墳の年代
世界の墳墓と世界遺産 中久保辰夫
1 世界の墳墓・墳丘墓
2 墳丘研究の可能性と課題
調査手法の進展と「陵墓」情報の充実 新納 泉
1 国土地理院データの利用
2 大山古墳の設計原理
3 今後の調査手法
近代天皇制と「陵墓」 高木博志
1 なぜ天皇制は「万世一系」の陵墓の体系が必要なのか
2 世界遺産と「仁徳天皇陵古墳」
3 史実よりも神話や物語
Ⅱ 討論 文化財としての「陵墓」と世界遺産 司会 福島幸宏
Ⅲ 資料