平安時代から鎌倉初期にかけて、中国・宋と日本の知られざる結びつき
シリーズ「遺跡を学ぶ」149
博多周縁の中世山林寺院 首羅山遺跡
- A5判
- 96頁
- 1600円+税
- ISBN 978-4-7877-2039-9
- 2021.04.15発行
- [ 在庫あり ]
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紹介文
貿易都市博多周縁の久山町の山中から、貿易陶磁器の優品や大陸系石造物、庭園状遺構がみつかり、平安時代末から鎌倉時代の大陸系山林寺院であることがわかった。里山になぜこうした寺院があったのか。博多とつながる活動とその役割を探究する。
目次
第1章 まぼろしの山林寺院
1 首羅山遺跡とは
2 地元の声からはじまった調査
3 山中に広がる坊跡
第2章 平安時代の首羅山
1 寺院のはじまり
2 経塚の造営
3 石鍋製作跡の謎をとく
4 貿易陶磁器の優品と梵字瓦
第3章 鎌倉時代の首羅山
1 薩摩塔と宋風獅子
2 中心となる堂宇
3 庭園状遺構の謎
4 板碑と墓地群
5 博多と首羅山
6 福岡平野周縁の山寺
第4章 首羅山の衰退とその後
1 衰退の要因
2 近世の首羅山
3 山麓に残る首羅山の痕跡
第5章 地域とともに─保存と活用
1 「わたしたちの首羅山遺跡」
2 「地域」と文化財
3 首羅山遺跡とまちづくり
出版社からのコメント
カバー写真は、首羅山頂にある薩摩塔に刻まれた尊像。いい顔をしています。これは宋でつくられ日本に持ち込まれたものです。