銅鐸の世界
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最新の銅鐸論

銅鐸の世界

  • 寺沢 薫/著
  • A5判
  • 368頁
  • 3500円+税
  • ISBN 978-4-7877-2511-0
  • 2026.04.10発行
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紹介文

銅鐸には形や重さ、文様や記号、図像などたくさんの情報が詰まっている。どのように作られ、使われたのか、そしてある時一斉に埋められ、人びとの記憶から消え去ってしまったのはなぜなのか。銅鐸の誕生から消滅までを丁寧に追い、弥生時代の人びとの祈り、思いを読み解いていく。

目次

Prolouge 銅鐸の世界への誘い

I 弥生人の祈り
1 心のなかの宇宙をのぞく─世界の二元性─
コラム① 穀霊の顔─分銅形土製品のほほえみ─
2 二つの社会の宇宙観
3 弥生農業の実像と祈り
コラム②小さな邪霊たち─イネの害虫─

II 「銅鐸」事始め
1 銅鐸の誕生と型式変化
2 銅鐸の鋳造
コラム③銅鐸を作る
3 マツリの場をのぞく
コラム④ それは「方相氏」ではない
4 文様から見た銅鐸の二元性

III 銅鐸の絵を読み解く
1 桜ヶ丘銅鐸に描かれたパフォーマンス
2 長頸長脚のトリは何か
3 「I」形具と人物の正体
コラム⑤ もうひとつの「工」字形
4 巫女の鏡
コラム⑥ ミニチュア銅鐸形土製品小考
5 シカの呪性
6 「四足動物」の謎
7 「ヘビ追う女」の正体
8 「脱穀する女」の意味
9 「争う二人を仲裁する人物」の真相
10 祭器であり「魂の器」としての銅鐸

IV 銅鐸埋納事情
1 銅鐸埋納の考古学
2 銅鐸埋納の背景と目的
コラム⑦ 銅鐸を壊す─破砕実験から─

V 祖霊の世界
1 北部九州の祖霊世界─オウ(王)墓と祖霊のマツリ─
2 北部九州以外の祖霊世界─家族と祖霊のマツリ─

Ⅵ 青銅のマツリの終焉 前方後円墳と首長霊継承儀礼の創生
1 「首長霊」観念の誕生と系譜
2 銅鐸のマツリの残映

Epilogue 二一世紀への発信と銅鐸研究への思い

資料 銅鐸の複数埋納と武器型祭器との共伴
参考文献

著者紹介

寺沢 薫(テラサワ・カオル)

1950年、東京都葛飾区生まれ。
同志社大学文学部文化学科卒業。奈良県立橿原考古学研究所の調査研究部長などを経て、現在桜井市纒向学研究センター所長、奈良大学文学部文化財学科非常勤講師、奈良県立橿原考古学研究所特別指導研究員。第15回濱田青陵賞受賞。
主な著書 『日本の歴史02 王権誕生』講談社、『青銅器のマツリと政治社会』『王権と都市の形成史論』『弥生時代の年代と交流』『弥生時代国家形成史論』吉川弘文館、『弥生国家論─国家はこうして生まれた』啓文舎、『卑弥呼とヤマト王権』中央公論新社

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