琉球・奄美の葬墓制
近刊

墓の歴史から探る南島の社会

琉球・奄美の葬墓制

考古学から読み解く南島の社会

  • 関根 達人/著
  • A5判
  • 280頁
  • 3200円+税
  • ISBN 978-4-7877-2513-4
  • 2026.03.20発行
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紹介文

風葬・洗骨・再葬……
風土に根差した葬(とむら)いのかたち

古今東西、死者の葬い方にはその時代の社会や民族のアイデンティティーが色濃く反映されている。奄美・沖縄・先島(宮古・八重山)といった琉球文化圏の島々は、王から庶民の墓にいたるまで、遺体を土に埋めずに風化させる風葬などの伝統を共有していた。日本本土や中国からの政治・文化的影響を受けつつ、南島の風土に根差して築き上げられた独自の葬墓制を探究する。

目次

第1章 琉球弧へのまなざし
島々の考古学
文化圏と葬墓制

第2章 琉球弧の葬墓制研究
葬墓制研究のはじまりと遺骨の人類学的研究
民俗学・歴史学・文化人類学による研究
考古学による研究
葬墓制研究の最前線

第3章 琉球王国成立前の葬墓制
旧石器時代の葬墓制
貝塚時代の葬墓制
グスク時代の葬墓制

第4章 琉球王国の墓
王陵の変遷
沖縄諸島の墓
先島諸島の墓

第5章 奄美群島の墓
奄美群島の多様な葬墓制
喜界島・奄美大島北部
奄美大島中南部
徳之島
沖永良部島
与論島

第6章 蔵骨器は語る
蔵骨器の種類と変遷
蔵骨器の地域性
石厨子を読み解く

第7章 墓前祭祀と陶磁器
シーミーとグソーの正月
墓に供えられた焼き物
墓に供えられた陶磁器からみる物流

第8章 墓から読み解く島社会
崖葬と再葬の文化
多様化・顕在化する墓と社会の複雑化
王陵の出現と「琉球式墳墓」
厨子が語る島社会
血縁集団と祖先祭祀

出版社からのコメント

日本列島各地で精力的な研究を続ける著者が、最新研究成果を盛り込みまとめあげた、南島の葬墓制についての概説書。
王墓から庶民の墓まで、奄美群島、沖縄諸島、先島諸島に分布する古墓の踏査などを通して得られた情報をもとに丁寧な分析で導き出される考察は、文献だけではわからない当時の島々の社会を鮮やかに描き出します。

著者紹介

関根 達人(セキネ・タツヒト)

1965年、埼玉県生まれ。東北大学大学院博士前期2年の課程修了。博士(文学) 。弘前大学人文社会科学部教授。
第31回濱田青陵賞、第6回日本考古学協会賞(大賞) 、第3回北海道考古学会賞受賞。
主な著書 『列島縦断 日本の墓』(吉川弘文館、2025年)、『つながるアイヌ考古学』(新泉社、2023年)、『アイヌ文化史辞典』(共編著・吉川弘文館、2022年) 、『石に刻まれた江戸時代』(吉川弘文館、2020年) 、『墓石が語る江戸時代』(吉川弘文館、2018年) 、『モノから見たアイヌ文化史』(吉川弘文館、2016年) 、『中近世の蝦夷地と北方交易』(吉川弘文館、2014年) 。

関連書籍

  • 琉球の貝塚文化
  • 琉球王国の象徴 首里城
  • 島に生きた旧石器人・沖縄の洞穴遺跡と人骨化石FTP
  • つながるアイヌ考古学