古墳時代の地域社会復元 三ツ寺Ⅰ遺跡 〔改訂版〕

群馬のルーツとなる遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」3

古墳時代の地域社会復元 三ツ寺Ⅰ遺跡 〔改訂版〕

  • 若狭 徹/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1700円+税
  • ISBN 978-4-7877-2240-9
  • 2023.09.25発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

群馬県南西部には、イタリア・ポンペイのように、榛名山噴火の火山灰の下に5世紀の景観と生活の跡がそのまま残されていた。首長の館跡を中心に、古墳・水田経営の跡・農民の住居跡の発掘調査や渡来人の遺物などから5世紀の地域社会の全体像を復元する。

目次

第1章 首長居館の発見
1 居館発見以前
2 姿をあらわした巨大施設

第2章 館の構造を読み解く
1 三ツ寺Ⅰ遺跡の位置と全体像
2 濠を掘り、川を堰き止め、石を積む
3 館内部には何があったか
4 見えないものを想定する
5 築造・改築・廃棄のプロセス

第3章 遺物が語るもの
1 遺物の出土状態
2 首長が独占した先進技術─冶金遺物
3 祭儀のための道具たち
4 土器たちの語るもの

第4章 聖水祭祀
1 三ツ寺Ⅰ遺跡の特性
2 水の祭儀を司る首長

第5章 古墳時代の地域社会
1 首長による政治・経済活動
2 古墳から見る首長の政治領域と儀礼
3 人びとの暮らしと神マツリ

第6章 三ツ寺Ⅰ遺跡の首長像

出版社からのコメント

三ツ寺Ⅰ遺跡が調査されてから半世紀あまり、首長たちの政治や経済活動、儀礼など多くのことがわかりました。そして各地でも主長居館がみつかるようになりました。三ツ寺Ⅰ遺跡の四分の三はまだ地中に眠っています。いつか史跡になるといいですね。

著者紹介

若狭 徹(ワカサ・トオル)

1962年、群馬県生まれ。
明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。
旧群馬町教育委員会で埋蔵文化財行政、国史跡保渡田古墳群の整備、かみつけの里博物館の建設・運営に携わる。高崎市教育委員会文化財保護課長を経て、現在、明治大学文学部教授。博士(史学)。
濱田青陵賞、藤森栄一賞、古代歴史文化賞を受賞。
主な著作 『古墳時代東国の地域経営』『前方後円墳と東国社会』『東国から読み解く古墳時代』(吉川弘文館)、『埴輪─古代の証言者たち』(角川ソフィア文庫)、『埴輪は語る』(ちくま新書)、『古墳時代の地域社会復元 三ツ寺I遺跡』『ビジュアル版 古墳時代ガイドブック』(新泉社)、『もっと知りたいはにわの世界』(東京美術)ほか。

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