船形埴輪と古代の喪葬・宝塚1号墳

シリーズ「遺跡を学ぶ」117

船形埴輪と古代の喪葬・宝塚1号墳

  • 穂積 裕昌/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-1637-8
  • 2017発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

三重県松阪市の宝塚一号墳から全長一・四メートルもある巨大な船形埴輪が、当時のままに壮麗な姿をあらわした。大刀や蓋(きぬがさ)などで飾られた船、ともに出土した家形埴輪などは何を語っているのか。古代の人びとの死への怖れとその喪葬のあり方を埴輪群から解き明かす。

目次

第1章 船形埴輪からのメッセージ
1 日本最大の船形埴輪
2 さまざまな埴輪
3 土器と土製品
4 宝塚一号墳出土埴輪の位置づけ

第2章 出島状施設をもつ古墳
1 発掘調査へ
2 確定された墳形
3 全貌をあらわす出島状施設
4 出島状施設の系譜

第3章 喪葬次第を写す舞台
1 外界から閉ざされた埴輪群
2 囲形埴輪を読み解く
3 喪葬次第を写す舞台

第4章 伊勢の王
1 宝塚一号墳出現前夜
2 宝塚古墳群を支えた集団
3 伊勢の王とその後継
4 倭王権の東方拡大
5 地域王権から倭王権の直接支配へ

第5章 宝塚一号墳が語るもの

著者紹介

穂積 裕昌(ホヅミ・ヒロマサ)

1965年、三重県生まれ。同志社大学文学部文化学科(文化史学専攻)卒業。博士(文化史学)。
三重県埋蔵文化財センター、三重県教育委員会で三重県内の発掘調査と文化財保護行政に従事し、現在、斎宮歴史博物館主幹。
主な著作 『古墳時代の喪葬と祭祀』『伊勢神宮の考古学』(ともに雄山閣)