弥生実年代と都市論のゆくえ 池上曽根遺跡 〔改訂版〕

弥生大規模集落の実像

シリーズ「遺跡を学ぶ」23

弥生実年代と都市論のゆくえ 池上曽根遺跡 〔改訂版〕

  • 秋山 浩三/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1700円+税
  • ISBN 978-4-7877-2249-2
  • 2023.05.01発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

大阪南部、和泉地域に営まれた弥生の巨大環濠集落・池上曽根遺跡。集落中央付近から発見された「神殿」を思わせる大形建物から、弥生実年代の見直しと弥生「都市」論が盛んに議論されて四半世紀。それらを踏まえ、集落内の構成と遺物を詳細に分析し、弥生大規模集落の実像に迫る。

目次

第1章 弥生文化の発信地
1 大阪南部・信太山の地
2 「弥生実年代」と「弥生都市論」

第2章 開発と保存のせめぎ合い
1 南繁則と泉大津高校地歴部
2 盛りあがる保存運動
3 四分された遺跡
4 煩悶する群像

第3章 目ざめた巨大環濠集落
1 集落の盛衰
2 巨大環濠集落の舞台装置
3 大形建物の変遷
4 大形建物は「神殿」か否か

第4章 弥生実年代のゆくえ
1 池上曽根事件
2 出る幕を違えていた弥生社会
3 その後の実年代追究

第5章 弥生都市論のゆくえ
1 大形集落と都市論
2 池上曽根は都市ではない
3 弥生時代に都市はあったか
4 弥生都市論の是非
5 その後の池上曽根遺跡

出版社からのコメント

「弥生都市論」って何? と思ったらぜひ本書を。巨大環濠集落、池上曽根遺跡は弥生時代の都市だったのでしょうか。遺跡の発見から保存に至るまで、そして池上曽根遺跡がどのような遺跡なのかがよくわかります。

著者紹介

秋山 浩三(アキヤマ・コウゾウ)

1957年、大阪府枚岡市(現・東大阪市)生まれ。岡山大学大学院修士課程文学研究科修了。(財)向日市埋蔵文化財センターなどを経て、(財)大阪府文化財センターで、1995年度からの史跡池上曽根遺跡の発掘・第1期整備事業の業務ほかに携わる。
現在、桃山学院大学客員教授(国際教養学部、エクステンション・センター)、大阪府立弥生文化博物館学芸顧問(前副館長)、近畿大学・神戸女子大学・大阪樟蔭女子大学講師(非常勤)、博士(文学):大阪大学。
主な著作 『弥生時代のモノとムラ』『古墳時代のモノと墓』『河内弥生文化の点描』(以上:新泉社、単著)、『日本古代社会と物質文化』『弥生大形農耕集落の研究』(以上:青木書店、単著)、『交合・産・陰陽道・臼─考古学とその周辺』『河内・和泉の考古記録』(以上:清風堂書店、単著)、『煩悶する若き考古技師』(京都三星出版、編著)、ほか

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