ヤマト王権誕生の礎となったムラ 唐古・鍵遺跡

700年繁栄した大環濠集落!

シリーズ「遺跡を学ぶ」135

ヤマト王権誕生の礎となったムラ 唐古・鍵遺跡

  • 藤田 三郎/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-1935-5
  • 2019.04.15発行
  • [ 在庫あり ]

書評・紹介

紹介文

奈良盆地中央に位置する弥生時代の大環濠集落、唐古・鍵ムラは列島の西と東を結び、七〇〇年間繁栄をつづけた。幾重もの環濠に囲まれたこの大集落によってクニへの道が築かれ、纒向遺跡へ、伝説の王宮の地へとつながってゆく。ヤマト王権が誕生する礎となった遺跡を解説する。

目次

第1章 弥生研究の基礎をつくった遺跡
1 はじまりは「鍵の遺跡」
2 証明された弥生時代の農耕
3 遺跡保存へ向けて

第2章 明らかになる大規模弥生集落
1 唐古・鍵遺跡の建物構成
2 中枢部はどこか
3 多重環濠と井戸
4 分村と墓

第3章 拠点集落の生産力
1 土器・土製品の生産と交流
2 木器・木製品の生産
3 石器・石製品の生産
4 布・編み物製品の生産
5 青銅製品の生産

第4章 唐古・鍵ムラの精神生活
1 描かれた弥生神話
2 清水風ムラは、唐古・鍵ムラの祭場か
3 記号土器
4 魔除けにされたイノシシの下顎骨
5 道教と禹餘粮

第5章 唐古・鍵ムラの終焉とその後
1 ムラ環境の変化
2 唐古・鍵遺跡から纒向遺跡へ
3 王権誕生の地

著者紹介

藤田 三郎(フジタ・サブロウ)

1957年、奈良県生まれ。
同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。
奈良県田原本町教育委員会 文化財保存課長を経て、現在、田原本町埋蔵文化財センター長(田原本町教育委員会事務局 文化財保存課主幹)。
主な著作 『奈良県の弥生土器集成』大和弥生文化の会、「青銅器とガラス製品の生産─以東」『考古資料大観10 弥生・古墳時代 遺跡・遺構』小学館、「絵画土器の見方小考」『原始絵画の研究』六一書房、「奈良盆地の弥生環濠集落の解体」『ヤマト王権はいかにして始まったか』学生社、『唐古・鍵遺跡』同成社、『倭国乱とは何か』(共著)新泉社

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