九州の銅鐸工房・安永田遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」114

九州の銅鐸工房・安永田遺跡

  • 藤瀬 禎博/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-1634-7
  • 2016発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

北部九州の交通の要衝、佐賀県鳥栖市の安永田遺跡から銅鐸の鋳型が出土した。それは「近畿中心の銅鐸分布圏/北部九州中心の銅剣・銅矛分布圏」という従来の弥生時代文化圏に再検討をせまることになった。筑紫平野に花開いた弥生時代のテクノポリスを探訪する。

目次

第1章 九州ではじめての銅鐸鋳型
1 銅鐸鋳型の発見
2 青銅器の種類と名称

第2章 安永田遺跡は青銅器工房だ
1 安永田遺跡の発掘
2 銅鐸鋳型がつぎつぎに出土
3 青銅器工房の時期

第3章 広がる青銅器工房
1 福田型銅鐸を追う
2 青銅器の一大生産地・柚比遺跡群
3 柚比遺跡群以外にも工人集落が

第4章 青銅器生産の実態解明へ
1 青銅器の誕生と日本列島への伝来
2 弥生時代の青銅器製作に挑む
3 鋳型石材の産地を求めて

第5章 弥生時代のテクノポリス
1 青銅器生産と渡来人
2 北部九州弥生文化圏
3 残された課題

著者紹介

藤瀬 禎博(フジセ・ヨシヒロ)

1947年、福岡県飯塚市生まれ。明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。1977年より鳥栖市教育委員会に所属し、生涯学習課参事(市誌編纂係長)等を務め退職。現在、鳥栖郷土研究会会長。
主な著作 「安永田遺跡の青銅器鋳型について」(松本清張編『銅鐸と女王国の時代』日本放送出版協会)、「環有明海と出雲─青銅器の生産と流通─」(『歴史読本』42-5、新人物往来社)、「環有明海の青銅器文化─青銅器生産はいつはじまったか─」(『地域と文化の考古学』六一書房)、「青銅器文化と技術の革新」『鳥栖市誌』第2巻ほか。