『詩人 白石 』が「ハンギョレ新聞」で紹介されました
弊社刊「韓国文学セレクション」、アン・ドヒョン著『詩人 白石 (ペクソク)——寄る辺なく気高くさみしく』(五十嵐真希訳)の記事が「ハンギョレ新聞」に掲載されました。
◎日本語版(2023-02-04)
「韓国の詩人白石の初詩集、希少な「無傷版」を日本で見つけた」
チェ・ジェボン記者
https://japan.hani.co.kr/arti/culture/45824.html
〈詩人の白石(ペク・ソク)(1912~1996)が、初詩集『鹿』(1936)を自身の母校である日本の青山学院に寄贈した事実が初めて明らかになった。本紙は1日、青山学院資料センターを訪問し、原形をほぼ保っている詩集の原本を確認した。/本紙は1日午後、『白石評伝』の著者である詩人のアン・ドヒョン氏とこの本の日本語版の翻訳者である五十嵐真希氏とともに、青山学院資料センターを訪問した。〉
〈『鹿』は1936年1月20日に100部限定版でソウルで出版された。青山大学図書館の図書原簿には、白石自身が寄贈した『鹿』を1936年2月22日に受け付けたことが記録されていた。当時は郵便物は船便で運ばれたという点を考慮すると、白石が詩集出版直後にこの本を母校である青山学院に送ったと推定される。〉
〈白石の詩集『鹿』は100部限定版で発行され、主に白石の文壇の仲間らに寄贈されたが、寄贈を受けた仲間の文人の多くが、分断と戦争を前後し北朝鮮に渡ったなどの事情で、ほとんどが失われた。現在の韓国内には、高麗大学図書館などに7冊ほどが残っていることが分かっている。〉
〈『白石評伝』日本語版は、昨年9月に日本の出版社の新泉社から『詩人 白石:寄る辺なく気高くさみしく』という書名で翻訳出版された。新泉社は、作家キム・ヨンス氏の長編『夜は歌う』や短編集『ぼくは幽霊作家です』、セウォル号関連の合同散文集『目の眩んだ者たちの国家』を翻訳出版した出版社だ。〉
〈トークイベントで、アン・ドヒョン氏は「白石は自身の初めての詩集『鹿』を出版した事実を誇りに思い、出版してすぐに母校である青山学院に寄贈したようだ。原形がほぼ保たれている『鹿』の初版本を見て、あまりの嬉しさに興奮し、30分以上本をなでたりめくってみたりした」と語った。アン氏は「解放と分断の後の北朝鮮での白石の生活については、ほとんど分かっていない。特に彼が60年代初めに咸鏡道三水郡(サムスグン)の農場に下放され、農作業で暮らして亡くなった最後の30年ほどの話を確認して評伝を補完したいが、それが可能になる日が一日も早く来ることを願っている」と述べた。〉
◎韓国語版(2023-02-03)
「백석 첫 시집 ‘무결점 희귀본’ 일본에서 찾았다」
최재봉 기자
https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/1078143.html
◎『詩人 白石——寄る辺なく気高くさみしく』書籍詳細ページ
https://www.shinsensha.com/books/5036/