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メディア2023.01.17

『カール・マルクス 未来のプロジェクトを読む』の書評が「週刊読書人」に掲載されました

植村邦彦著『カール・マルクス 未来のプロジェクトを読む』の書評が、「週刊読書人」2023年1月13日号に掲載されました。

◎高橋順一氏評
「アソシアシオンの思想家マルクス」
人類史規模での資本主義の批判的相対化
https://jinnet.dokushojin.com/blogs/review/20230113_03

〈今われわれの社会は劣化と分裂の度合を深めつつある。だが代わりになるモデルは見つからない。今とは違う社会のあり方に向かって想像力や思考を働かせることが難しくなっているからである。それは、マルクス思想の死とともに社会的想像力や認識の基盤が破壊されてしまったせいである。だからこそ今マルクス思想の再生が強く求められるのである。そうしなければ私たちの社会は消滅しかねないのだ。/そうした意味で植村の新著はまことに時宜にかなっている。〉

〈本書は「Ⅰ 労働・疎外・奴隷制」、「Ⅱ 未来社会の構想」、「Ⅲ 資本主義の「終わりの始まり」」、「Ⅳ マルクス思想のアクチアリティ」(全十二章)から構成されている。ⅠおよびⅡでは、資本主義の何を「不正」と見なすかに焦点を当てたマルクスの再解釈が、Ⅲでは、資本主義をどう終わらせるかという課題が、Ⅳでは戦後日本におけるマルクス研究史の概括が焦点となっている。そのいずれにおいても主題の通奏低音となっているのがアソシアシオンである。〉

◎『カール・マルクス 未来のプロジェクトを読む』書誌情報
https://www.shinsensha.com/books/5097/