会社案内
- 社名
- 株式会社 新泉社
- 住所
- 〒113-0034 東京都文京区湯島1-2-5 聖堂前ビル4階
- 電話
- 代表・営業部 03-5296-9620
営業部FAX 03-5296-9621
編集部 03-5296-9622
編集部FAX 03-5296-9623 - 代表取締役
- 石垣雅設
- 社員数
- 9名
- 地図
- 設立年月
- 1968年12月
- 事業内容
- 広く人文社会分野を中心に、生き方や暮らしに役立つ書籍を刊行しています。
新泉社50年の歩み
新泉社は1968年12月に、小汀良久が創業しました。
創業初期には、『意味の意味』(C. オグデン、I. リチャーズ著、石橋幸太郎訳、外山滋比古解説)、『日本思想史に於ける否定の論理の発達』(家永三郎著、武田清子解説)などの「名著の復興」シリーズや『未開人の性生活』(B. マリノウスキー著、泉靖一ほか訳)といった人文社会分野の教養書と、『現代の差別と偏見』(信濃毎日新聞社編)、『谷中村滅亡史』(荒畑寒村著)などの近現代の社会問題に関する書籍をつぎつぎに刊行してゆきました。
さて、こうした旺盛な出版活動のなかでも、体制に順応せず、社会が内包する諸問題を取り上げ究明していくことは創業者・小汀の社会的姿勢そのものでもありました。小汀は仲間の小出版社と共同して、営業活動や用紙購入をおこなうNR出版協同組合を設立するとともに、出版業界における小出版社への差別的取引にたいして出版流通対策協議会を立ち上げ、平等な商取引を求める活動を展開しました。
しかし、残念ながら1999年12月に小汀は病気で死去いたしました。そのため翌2000年に、新泉社が発売元となっていた出版社、野草社の石垣雅設が代表を引き継ぎ、竹内将彦を編集長に迎え、あらたな新泉社が出発しました。
野草社は1978年に石垣が創業し、自然の流れに沿った、生命の営みに即した社会のあり方を求めて、雑誌『80年代』『自然生活』を刊行するとともに、『やわらぎの黙示』(矢追日聖著)、『アニミズムという希望』(山尾三省著)、『妙なる畑に立ちて』(川口由一著)など、時代を超えて読み継がれる本を出版してきました。
なお、これにともなって新泉社は「新泉社」と「野草社」の二つのブランドで出版活動をおこなうことになりました。
新生・新泉社は、これまでの出版分野を継承するとともに、シリーズ「遺跡を学ぶ」(戸沢充則監修、第65回毎日出版文化賞受賞)を中心とした考古学関連書や、『クルディスタンを訪ねて』(松浦範子文・写真)などの海外事情の書籍、『きみは知らない』(チョン・イヒョン著、橋本智保訳)や『さすらう地』(キム・スム著、岡裕美訳)をはじめとする韓国文学セレクションなど、幅広い出版活動を展開しています。
さらに近年は編集・営業のスタッフを増員し、『こどもと読む東洋哲学 易経』(陽の巻/陰の巻/青龍の巻、竹村亞希子・都築佳つ良著)や『絶望の林業』『虚構の森』(田中淳夫著)といった多彩な書籍を刊行しております。
野草社が1992年に出版した『もうひとつの日本地図』の巻頭の「いのちのネットワーク」と題した一文に、つぎのように記しています。
「私たちは今こそ、私たちの内側にある垣根をとり払い、名づけられた宗教、名づけられた思想へのこだわりを超えて、私たちの心を〈生命(いのち)のはじまり〉へ戻してあげなければなりません。今ある小さな〈私〉から離れ、小さな〈私たち〉からも離れて、存在するすべてが〈私〉であり〈私たち〉であるという事実、かつて存在したすべてが〈私〉であり〈私たち〉であるという事実、そして今後存在するすべてが〈私〉であり〈私たち〉であるという、ただひとつの事実に気づくことです。 一人一人の内側から期せずして湧き出づるこの〈気づき〉が、私たち自身の手によって生み出されたこの地球上のさまざまな困難を一斉に解決する、その秋(とき)がもうそこまで来ていることを、信じて疑いません。」
この想いを胸に、今後当社は、現代人にとって関心のあるさまざまな事柄の書籍を刊行するとともに、これから本を出したい、出版に携わりたいという次の世代が活躍できる場となっていくことを目指してゆきます。