海からみた北極域
近刊

変化に晒される寒冷地の暮らし

海からみた北極域

グローバル化を生きる先住民社会

  • 高倉 浩樹/編
  • 四六判
  • 288頁
  • 2800円+税
  • ISBN 978-4-7877-2506-6
  • 2026.02.25発行
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紹介文

〈寒冷地社会の変化とウェルビーイング〉

北極海に面する北米、北欧、シベリア(ロシア)など、北極域に暮らしてきた先住民の社会は、気候変動と経済のグローバル化の影響を強く受け、急激な変化に晒され続けている。

伝統的生業や生活文化の変容を見つめ、先住民のアイデンティティと尊厳のゆくえ、環境問題、食の主権、精神保健、記憶の継承など、北極域の地域社会が直面している課題を明らかにする。

(書店発売開始日:2026年3月9日頃)

ブックデザイン:藤田美咲
カバー写真:石井花織
オビ写真:高倉浩樹

目次

序論 海からみた北極世界……高倉浩樹
第1章 カナダ・イヌイット社会における狩猟・漁撈活動とウェルビーイング……岸上伸啓
第2章 外来種の導入と先住民社会——アラスカ、ヌニヴァク島におけるジャコウウシとチュピッグの90年……野口泰弥
第3章 カナダ北西海岸における先住民の生業活動、サケ漁業、養殖業の展開……立川陽仁
第4章 北極の村のごみ問題とアラスカ先住民の民族自決……石井花織
第5章 2000年代サハリン大陸棚の石油・ガス開発と先住民族の対応……是澤櫻子
第6章 歴史的トラウマと文化の作用からみたアラスカ先住民の精神保健……中野久美子
第7章 カムチャッカ先住民が語るソ連集団化政策の記憶——近代化という名の破壊……永山ゆかり
第8章 極北地域先住民の食料安全保障——西シベリア北部の先住民を中心とする食をめぐる状況と課題……吉田 睦
第9章 サーモンから見る北極域と中国社会——中国における消費拡大とサーモンのポリティクス……川口幸大
第10章 フェロー諸島における地域捕鯨——食の主権と相互扶助の視点から……赤嶺 淳/デイビッド・アンダーソン
コラム 気候変動と北極圏への影響……日引 聡

著者紹介

高倉 浩樹(タカクラ・ヒロキ)

1968年生まれ。
東北大学東北アジア研究センター教授。専門は社会人類学、シベリア民族誌。
著書に、『海からみた北極域——グローバル化を生きる先住民社会』(編著、新泉社、2026年)、『極寒のシベリアに生きる——トナカイと氷と先住民』(編著、新泉社、2012年)、『シベリア3万年の人類史——寒冷地適応からウクライナ戦争まで』(平凡社、2025年)、『極北の牧畜民サハ——進化とミクロ適応をめぐるシベリア民族誌』(昭和堂、2012年)、『総合人類学としてのヒト学』(編著、放送大学教育振興会、2018年)など。
震災関連の業績に、『聞き書き 震災体験——東北大学 90人が語る3.11』(東北大学震災体験記録プロジェクト編、高倉浩樹・木村敏明監修、新泉社、2012年)、『無形民俗文化財が被災するということ——東日本大震災と宮城県沿岸部地域社会の民俗誌』(高倉浩樹・滝澤克彦編、新泉社、2014年)、『震災後の地域文化と被災者の民俗誌——フィールド災害人文学の構築』(高倉浩樹・山口睦編、新泉社、2018年)、『災害ドキュメンタリー映画の扉——東日本大震災の記憶と記録の共有をめぐって』(是恒さくら・高倉浩樹編、新泉社、2021年)、『災害〈後〉を生きる——慰霊と回復の災害人文学』(李善姫・高倉浩樹編、新泉社、2023年)など。

関連書籍

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