東京湾の原子力空母

東京湾の原子力空母

横須賀母港化の危険性

  • 原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会/編
  • A5判
  • 134頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0814-4
  • 2008発行
  • [ 在庫僅少 ]
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紹介文

熱出力60万キロワットの原子炉を2基搭載した原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀に配備される。日本政府は「原子力空母の安全性は保証されている」として合意したが、原子力艦船の事故は実際に起こっており、しかも横須賀がある三浦半島は日本列島のなかでも主要な活断層が走る地域だ。空母原子炉の危険性、原子力事故が起きた場合の被害を解説し、母港化をやめさせるための地元市民の活動を紹介する。

■2008年9月、横須賀米軍基地に原子力空母ジョージ・ワシントンが配備される。搭載されている2つの原子炉は軍事機密のなかで安全審査もなく、安全性が疑問視されている。横須賀の活断層問題、浦賀水道の過密航路問題などを含めて、この原子炉の情報と危険性をわかりやすく解説する。

目次

1 なぜ横須賀に原子力空母なのか
原子力空母がやって来る/米海軍の一大拠点、横須賀基地/なぜ横須賀は基地の町なのか/中東をにらむ横須賀の米艦隊/そのとき厚木では/原子量艦船、日本寄港の歩み/政府は母港化を後押し/日本と極東の平和と安定に貢献?/原子力空母は通常型より能力が高い?/横須賀母港化は合理的?/全部原子力空母になる? /原子力空母は米軍再編の隠れた主役/地域の世論から米国政府・議会を動かす


2 空母原子炉の危険性
空母ジョージ・ワシントンの原子炉/空母原子炉の危険性/空母原子炉に安全審査は行われない/事故は起きている/出力暴走事故/炉心溶解事故/もし横須賀で事故が起きたら/被害は首都圏に広がる/米軍は重大事故を想定していない

3 大地震と原子力事故
プレートと活断層/横須賀の活断層/地震はいつ来るか/関東大震災と横須賀/津波や液状化が原子力事故につながる/横須賀市街の地震被害/いったい避難できるのか?/今すぐ防災対策の見直しを

4  母港化をやめさせるには
大切な議論/市民の底力/横須賀市にできること/横須賀市政の壁/地元は口出しできないのか/浚渫工事差止訴訟/汚染拡散や事故の危険性を認めず/ファクトシートとは?/住民投票の実施を求める/否決された住民投票条例案/市民の声は/ふたたび住民投票の直接請求/吹きはじめた新しい風

原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会
全国の市民団体・労働団体・平和団体で構成されている、原子力空母の横須賀母港化に反対する唯一の全国組織。2004年5月結成。
執筆者紹介
田巻一彦(たまき・かずひこ)NPO法人ピースデポ副代表。
藤本泰成(ふじもと・やすなり)フォーラム平和・人権・環境副事務局長。
上澤千尋(かみさわ・ちひろ)原子力資料情報室。
長谷川曽乃江(はせがわ・そのえ) 中央大学理工学部・法学部兼任講師、原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会会員。
新倉裕史(にいくら・ひろし)非核市民宣言運動ヨコスカ。
呉東正彦(ごとう・まさひこ)横須賀市民法律事務所弁護士、原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会共同代表。

著者紹介

原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会(ゲンシリョククウボヨコスカボコウカヲユルサナイゼンコクレンラクカイ)

全国の市民団体・労働団体・平和団体で構成されている、原子力空母の横須賀母港化に反対する唯一の全国組織。2004年5月結成。