福島復興の光と影——
福島の原風景と現風景
原子力災害からの復興の実相
- A5判
- 392頁
- 3000円+税
- ISBN 978-4-7877-2408-3
- 2024.12.10発行
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紹介文
福島復興の光と影——。
時間の経過とともに福島原発事故はローカルな問題となり、忘却の忘却が進むことで事故はなかったことになりつつある。
都市計画、コミュニティデザイン、社会学など多様な観点から、福島の復興に関する多彩な原風景と現風景を提示し、福島の問題を当事者として経験する手がかりを供する。
(書店発売開始日:2024年12月9日頃)
目次
序章 福島復興の光と影——本書の目的と意義……川﨑興太
I 福島の原風景と現風景から課題を探る
第1章 戦後の原風景と復興ごっこ……川﨑興太
コラムA 双葉郡八町村の自治体職員の実態……川﨑興太
第2章 地域デザイン学は「原発事故」にどう向き合うか——訴訟にみる被害に対応する修復的実践からの示唆……窪田亜矢
第3章 原子力災害に対して住宅政策が分有すべき責任を問う——長期避難生活の連続的な安定性の保障に向けて……田中正人
第4章 福島県民の原発事故からの復興への評価とその規定要因……高木竜輔
第5章 見えないものを語る——生者の国で言葉を紡ぐ意義……磯前順一
II 福島の原風景と現風景を解き明かす
第6章 浜通りの原風景・現風景——寒村からエネルギー供給基地へ、事故発生からイノベーション・コーストへ……齊藤充弘
第7章 原発被災後のまちなかにおける再建と空き地の状況——南相馬市小高区、浪江町、富岡町の比較から……植田啓太
第8章 避難先から故郷への「通い」——原発事故から一二年が経過した富岡町の事例を通して……土川喬太・井本佐保里
第9章 原発避難者特例法の運用実態と自治体の認識——避難者の住民としての法的地位に関する研究……川﨑興太
コラムB 原発避難一二市町村における市町村長の選挙の結果……川﨑興太
第10章 広域避難者に対する支援の取り組みと課題——当事者による支援団体の事例から……松井克浩
III 福島の原風景と現風景を語り伝える
第11章 「被災地」福島 十二人の12年——帰還住民・移住者の今を取材して……佐藤孝雄
第12章 原発事故被災地から〝つながり〟を考える——「ならは百年祭」(双葉郡楢葉町)を事例に……山田美香
第13章 原子力災害によるまちの喪失と再生——「浪江まち物語つたえ隊」の聞き書きを通して……中村千都星・土肥真人
第14章 コミュニティデザイナーたちが一二年後の浜通りで見、聞き、考えたこと——「第一二回パシフィックリム国際会議 2023」の報告……山本真紗子・杉田早苗・マリ・エリザベス・土肥真人