ジャーナリズム・権力・世論を問う

シリーズ 時代を考える

ジャーナリズム・権力・世論を問う

  • 加藤 紘一/著
  • 奥平 康弘/著
  • 斉藤 貴男/著
  • 若宮 啓文/著
  • 枝野 幸男/著
  • A5判
  • 144頁
  • 1200円+税
  • ISBN 978-4-7877-1015-4
  • 2010発行
  • [ 在庫僅少 ]
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紹介文

ジャーナリズムはステレオタイプを押しつけていないか
世論は多数者の専制となって少数者を無視していないか
権力はマスメディアを通して世論をコントロールしていないか

たとえば首相の記者会見はなぜ通り一遍のことしか質問しないのか、インターネット時代に新聞紙は生き延びることができるのか。政治家、学者、ジャーナリストがジャーナリズムの問題点、ジャーナリズムにどう対応し、どう読んでいるか、今後どういう形があるのかを学生に語る。

目次

はじめに
【1】ジャーナリズムの危機
1〔講演〕求められる深い報道……加藤紘一
2〔講演〕政治的介入と表現の自由……奥平康弘
3〔対談〕マスメディアの膨張……加藤紘一・奥平康弘
4〔対話〕表現の自由と視点の形骸化……加藤紘一・奥平康弘・学生

【2】ジャーナリズムの展望
1〔講演〕権力チェック機能の劣化……斎藤貴男
2〔講演〕発表報道から調査報道へ……斎藤貴男
3〔講演〕報道の批判精神とルール……斎藤貴男
4〔対談〕プロ記者の存在意義……斎藤貴男・若宮啓文
5〔対談〕戦うジャーナリズムへ  ……斎藤貴男・若宮啓文・学生

【3】ジャーナリズムと政治
〔対話〕ジャーナリズムと政治  ……枝野幸男・若宮啓文

【著者紹介】
森分大輔(もりわけ・だいすけ)
1968年生まれ。聖学院大学政治経済学部特任講師。
主な著書 『ハンナ・アレント研究─「始まり」と社会契約─』風行社、「民意とは何か」(『現代思想』vol.36-1、青土社)、「パーリアはどこにいる」(『現代思想』vol.35-11、青土社)ほか。

著者紹介

加藤 紘一(カトウ・コウイチ)

1939年、山形県出身。1964年、 東京大学卒業と同時に外務省入省。在台北大使館、在ワシントン大使館勤務、在香港総領事館副領事、アジア局中国課次席事務官を勤めた後、1972年、衆議院議員初当選以来、当選12回を果たす。内閣官房副長官、防衛庁長官、内閣官房長官(宮沢内閣)や、自民党政務調査会長、同幹事長など、政府と党の要職を歴任。2002年に議員辞職し、750回もの小集会を開いて地元の人々との対話から保守の原点に立ち返り、国政に復帰。2016年逝去。主な著書 『劇場政治の誤算』角川書店、『強いリベラル』文藝春秋、『テロルの真犯人』講談社、『創造するリベラル』『ジャーナリズム・権力・世論を問う』(共著)新泉社ほか。

奥平 康弘(オクダイラ・ヤスヒロ)

1929年生まれ。東京大学名誉教授。主な著書 『憲法を生きる』日本評論社、『「表現の自由」を求めて』岩波書店、『「萬世一系」の研究』岩波書店、『憲法対論』(共著)平凡社新書、『ジャーナリズムと法』新世社、『治安維持法小史』岩波現代文庫ほか。

斉藤 貴男(サイトウ・タカオ)

1958年生まれ。フリージャーナリスト。主な著書 『消費税のカラクリ』講談社現代新書、『経済学は人間を幸せにできるのか』平凡社、『いま、立ち上がる』筑摩書房、『強いられる死』角川学芸出版、『ルポ改憲潮流』岩波新書、『機会不平等』文春文庫ほか。

若宮 啓文(ワカミヤ・ヨシブミ)

1948年生まれ。朝日新聞コラムニスト、元論説主幹。主な著書 『闘う社説』講談社、『右手に君が代 左手に憲法』朝日新聞社、『和解とナショナリズム──新版・戦後保守のアジア観』朝日選書ほか。

枝野 幸男(エダノ・ユキオ)

1964年生まれ。衆議院議員、聖学院大学総合研究所客員教授。
主な著書 『「事業仕分け」の力』集英社新書、『それでも政治は変えられる』マネジメント伸社ほか。