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失われた朝鮮文化 〔新装〕 

日本侵略下の韓国文化財秘話

  • 李 亀烈/著
  • 南 永昌/訳
  • 四六判上製
  • 288頁
  • 2500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0612-6
  • 2006発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

学術調査の名のもとに、あるいは盗掘、買収によって、古墳や寺院、王宮から持ち去られた朝鮮文化財の数々。学者の回顧録、朝鮮総督府の調査報告書、現地住民の証言などを丹念に集め、その実体を明らかにする。韓半島との友好を深めるために直視してほしい歴史的事実。

■19世紀末から1945年にかけて、学術調査の名のもとに、あるいは盗掘・買収によって、朝鮮の貴重な文化遺産の数々が日本にもち去られた。韓国で新進気鋭の文化部記者であった著者が、当時の日本人コレクターや学者の回顧録、調査報告書、現地住民の証言などを丹念に集め、闇につつまれていたその実態を明らかにした名著。

目次

第1章 侵略の足音とともに
   高麗磁器の盗掘と伊藤博文 盗掘を助長した日本の学術調査ほか

第2章  倒された仏塔
   田中光顕宮内大臣と敬天寺十層石塔 日本の美術館の中の韓国文化財ほか

第3章  仏像のゆくえ
   総督府の史跡破壊令 寺内正毅が故郷に建てた朝鮮館 東本願寺京城別院の鐘ほか

第4章  韓籍と日本アカデミズム
   総督府が接収した文庫・史庫 消えた海印寺の大蔵経版ほか

第5章  考古遺跡の破壊
   楽浪・伽耶・新羅・百済古墳の破壊など

第6章 八・一五解放直後

第7章 韓国文化財秘話余録

著者紹介

李 亀烈(イ・グヨル)

1932年黄海道延白郡に生まれる。1958年に「世界通信社」の出版部に勤めた後、「民国日報」「京郷新聞」「ソウル新聞」などの文化部記者を経て、1976年から国立現代美術館専門委員、文化芸術振興委員専門委員などを歴任。著書に『画壇一境』『韓国近代美術散考』などがある。

南 永昌(ナム・ヨンチャン)

1943年福井県に生まれる。東洋大学社会学部卒業。民族新聞の記者を経て、現在、朝鮮文化財にかかわる研究に従事している。