パインと移民
沖縄・石垣島のパイナップルをめぐる「植民地化」と「土着化」のモノグラフ
- 四六判上製
- 360頁
- 3500円+税
- ISBN 978-4-7877-2304-8
- 2024.02.29発行
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書評・紹介
- 与那原恵氏評「多元的なルーツを持つ人々の視点で描く苦闘の歴史」(「週刊ポスト」2024年4月12・19日号)
- 前田健太郎氏評「自律めざした人々の苦闘と誇り」(「朝日新聞」2024年5月25日付)
- 「逆境乗り越え固有性獲得」(「日本経済新聞」2024年5月4日付)
- 「月刊やいま」355号(2024年5月号)
- 「都市問題」115巻5号(2024年5月号)
- 「石垣島産の「おいしい」確立に迫る」(「八重山毎日新聞」2024年5月13日付)
- 「男の隠れ家」2024年7月号(No.334/特集「沖縄 美ら島紀行」)
- 石原俊氏評(「図書新聞」2024年7月27日号/3649号)
- 与那原恵氏評(「週刊読書人」2024年7月26日号/3549号)
- 好井裕明氏評「モノと人の重厚な生活環境史」(「図書新聞」2024年9月28日号/3657号)
- 青井哲人氏選(ブックファースト新宿店「名著百選」、2024年11月)
紹介文
石垣島では戦前から台湾などの移民がパイナップル生産に取り組み、缶詰の加工産業が栄え、地域経済を支える基幹産業へと成長を遂げた。
貿易自由化等の影響でパイン加工産業が斜陽化していくと、生産者たちは試行錯誤を重ね、生果生産へ価値転換を図り、品質の優れた地域資源として根付くようになる。
多層的な「植民地化」のもとで社会的承認を獲得してきた移民1世、2世たちの苦闘の生活史と社会史を跡づける。
ブックデザイン:北田雄一郎
(書店発売開始日:2024年3月11日頃)
目次
第1章 「植民地化」と「土着化」
——なぜパインは原料から地域資源へと転換したのか
第2章 モノと人の関係と生活環境史
——トータルな生活世界を見つめる
第3章 「中心」と「周辺」の入れ子構造
——なぜパイン生産地は条件不利地域なのか
第4章 パイン産業と台湾系移民
——パイン生産の草創から再生、興隆まで
第5章 パイン産業の斜陽化
——モノカルチャー農業の「匿名性」
第6章 パイン産業の終焉と生産者の価値転換
——「おいしさ」と「固有性」の創出
終章 パインと移民の社会的承認
——「土着化」への転換過程における「承認をめぐる闘争」