東大寺大仏になった銅 長登銅山跡

大仏となった銅づくりの跡が今も残っています

シリーズ「遺跡を学ぶ」164

東大寺大仏になった銅 長登銅山跡

  • 池田 善文/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1700円+税
  • ISBN 978-4-7877-2334-5
  • 2024.02.05発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

東大寺大仏の鋳造に産出した銅が使われた長登銅山。山口県中央の山中にいまも奈良時代の露天掘跡と採掘坑が残り、山麓では製錬炉の跡が多数みつかり、製錬時にでる滓や銅生産の道具が出土した。800点余の木簡の解読とあわせて、律令国家による銅生産と流通の実態を解明する。

目次

第1章 大仏鋳造に使われた銅
1 大仏創建時の銅はどこから
2 「奈良登」の伝説とかすかな証拠

第2章 どのように採鉱したのか
1 銅鉱床の生成
2 露天掘跡
3 採掘坑群
4 古代の採鉱技術

第3章 どのように製錬したのか
1 選鉱とその道具
2 製錬作業場
3 古代の炉
4 粘土と木炭
5 大溝と排水溝

第4章 木簡からみた生産の実状
1 長登銅山の役所は
2 採掘の実状
3 製錬の実
4 流通・運搬の実状

第5章 その後の長登銅山
1 その後の長登銅山
2 長登銅山の保存と活用

出版社からのコメント

現地では毎年秋に「銅山まつり」が開催され、古代の銅製錬炉を復元し、銅製錬を実演します。

著者紹介

池田 善文(イケダ・ヨシフミ)

1948年、山口県生まれ。
立正大学文学部史学科卒業。
美祢市文化財保護課長、美祢市長登銅山文化交流館長を経て、現在、美祢市教育委員会遺物整理作業員、日本鉱業史研究会理事、美東町文化研究会会長。
おもな著作 『日本の遺跡49 長登銅山跡』(同成社、2015年)、共著『歴史のなかの金・銀・銅』(勉誠出版、2013年)、共著『宇部・小野田・美祢・厚狭の歴史』(郷土出版社、2005年)、「古代銅生産の様相と問題」『日本鉱業史研究』33号(日本鉱業史研究会、1996年)ほか。

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