子育て支援 制度と現場

子育て支援 制度と現場

よりよい支援への社会学的考察

  • 白井 千晶/編著
  • 岡野 晶子/編著
  • A5判
  • 288頁
  • 2500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0902-8
  • 2009発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

政府は少子化対策として、子育て中の家庭全体を支援の対象にしはじめたが、子育ての負担感・不安感はいっこうに解消しない。
今、どのような支援が求められているのだろうか。
当事者の視点から社会学的に明らかにする。

■産婦人科医や周産期医療の不足にみられるように出産・子育てはますます高リスクのものとなりつつあり、政府の少子化対策は有効に機能していない。現在の支援制度はなぜ機能しないのか、親はどんな支援を求めているのか、乳幼児期の発達にはどんな支援が必要なのかを、当事者の視点から社会学的に明らかにする。

目次

序章 私たちの出産・子育て体験―個人的なことは社会的なこと

1 子育て支援の制度
第1章  子育ての現状―子どもと母親のおかれている状況
第2章  子育て支援制度の現状―少子化対策としての子育て支援
第3章  保育「制度」の基本問題―「保育に欠ける」は時代遅れ
第4章  「育児する父親」像の創出―育児に参加する父親は理想的な父親か

2 子育て支援の歴史
第5章  認可外保育施設からみる保育の戦後史(1)―共同保育から保育室の制度化へ
第6章  認可外保育施設からみる保育の戦後史(2)―認可保育所一本化対策
第7章  認可外保育施設からみる保育の戦後史(3)―保育のサービス化)

3 子育て支援の現場
第8章  保育所、幼稚園、認定子ども園―就学前の子どもたちが通う場
第9章  夜間保育所―制度からこぼれ落ちる家族への支援
第10章 家庭福祉員(保育ママ)―乳児の家庭的保育
第11章 子ども家庭支援センター―地域の子育て支援事業)

4 子育て支援の背景
第12章 仕事を続けるか、専業主婦になるか―高学歴女性の出産後の労働状況
第13章 子持ち女性も「パラサイト」しているのか―それとも相互依存か契約か
第14章 子どもの発達と社会―「子育て」から「子育ち」の視点へ

5 子育て支援の将来を考える
第15章 これからの子育て支援

著者紹介

白井 千晶(シライ・チアキ)

1970年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程単位取得満期退学。現在、大妻女子大学・首都大学東京・東洋大学・早稲田大学非常勤講師。専門は家族社会学、医療社会学
主な著書 『変容する人生』(コロナ社、共著)、『不妊と男性』(青弓社、共著)ほか

岡野 晶子(オカノ・アキコ)

1968年生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。
現在、東京女学館大学非常勤講師。
専門は心理・社会学、福祉の視点からの人間発達論
主な著書 『社会学的まなざし』(新泉社、共著)、『社会学的問いかけ』(新泉社、共著)、『社会学が拓く人間科学の地平』(五弦社、共著)ほか