なぜ東京に縄文時代の巨大貝塚があるのか?
シリーズ「遺跡を学ぶ」160
東京に眠る巨大貝塚の謎 中里貝塚
- A5判
- 96頁
- 1700円+税
- ISBN 978-4-7877-2140-2
- 2023.01.15発行
- [ 在庫あり ]
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紹介文
東北新幹線や宇都宮・高崎線など北へむかう線路が集中する東京都北区の上中里で、四・五メートルもの厚みの貝塚がみつかった。しかも堆積しているのはマガキとハマグリの貝殻だけ。縄文人はなぜこの二種を営々と採取したのか、貝の身はどこへ運ばれ、誰が消費したのか。
目次
第1章 姿をあらわした巨大貝塚
1 厚さ四・五メートルの貝層
2 貝塚のイメージをくつがえす
第2章 かきがらやまの記憶
1 地域のランドマーク
2 発掘前史
3 街なみに埋没する
第3章 縄文時代の東京低地
1 本格的調査のはじまり
2 奥東京湾と縄文人のくらし
第4章 巨大貝塚を解明する
1 貝殻はどのように堆積しているのか
2 貝塚はどのくらい広がっているのか
3 貝層はどのように形づくられたか
第5章 縄文時代の水産加工場
1 貝のむき身づくり
2 謎の遺構
3 貝類に特化した水産加工
4 計画的な採取と資源の保全
第6章 内陸に運ばれた干し貝
1 中里貝塚をつくった集落
2 干し貝を消費した集落
3 中里貝塚にみる地域間ネットワーク
4 中里貝塚のこれから
出版社からのコメント
京浜東北線の上野駅から北へ王子駅までの間は、西側が壁のように武蔵野台地が迫り、東は遠くまで見通せる低地になっていることがよくわかります。ここは縄文時代の海岸で、巨大な貝塚が今も眠っています。