北陸の古墳時代をさぐる 能美古墳群

南加賀から古墳時代が見えてくる

シリーズ「遺跡を学ぶ」156

北陸の古墳時代をさぐる 能美古墳群

  • 菅原 雄一/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-2136-5
  • 2022.07.04発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

石川県南加賀に位置する能美市の、日本海に面した平野部の五つの独立丘陵上に、古墳時代をとおして数多くの古墳が築造された。さまざまな形と大きさの墳丘、多様な埋葬施設、甲冑・武器や六鈴鏡、馬鐸など豊富な副葬品から、北陸の古墳時代史、倭王権との関係をさぐる。

目次

第1章 北陸を代表する古墳群
1 加賀の王墓の丘陵
2 五つの支群
3 消滅の危機と保存運動
4 能美古墳群の特徴
コラム 発見! 加賀の大王墓

第2章 北陸の方形の系譜
1 弥生時代の区画墓
2 前方後方墳の築造

第3章 倭王権との結びつき
1 加賀の大王墓、秋常山一号墳
2 円形原理への変化
3 能美古墳群の再編成

第4章 築造のピークと終焉
1 古墳築造のピーク
2 列島最古の刻書須恵器
3 巫女の古墳か
4 最後の光芒と終焉

第5章 能美古墳群の造営集団
1 国造級の首長か
2 同族的な意識をもった集団の墓地
3 加賀の中心地・能美地域

第6章 現代に生きる能美古墳群

出版社からのコメント

奈良・大阪の巨大古墳だけが古墳ではありません。古墳時代前期から後期にかけて築造された古墳群から古墳時代がよく見えてきます。

著者紹介

菅原 雄一(スガハラ・ユウイチ)

1979年東京都生まれ
立命館大学文学部卒業
現在、能美ふるさとミュージアム学芸員
主な著作
「陶邑窯跡群の地域差と技術拡散」『考古学研究』53−1 考古学研究会 2006
「古墳時代における須恵器地方窯成立の一様相─兵庫県明石市所在赤根川・金ヶ崎窯の検討─」『古代学研究』174 古代学研究会 2006
『西山古墳群─範囲内容確認調査報告書─』2011
『能美古墳群─総括編─』編・共著 2013
「中期」『季刊考古学・別冊19 若狭と越の古墳時代』雄山閣 2013

関連書籍

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