社会の「分断」や「排除」を見過ごさないために
〈社会的排除〉に向き合う授業
考え話し合う子どもたち
- 四六判
- 392頁
- 2500円+税
- ISBN 978-4-7877-2118-1
- 2022.03.01発行
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書評・紹介
紹介文
快適な生活のために「一定の少数者」に苦難を強いていいものなのか。自分が「一定の少数者」になったときに「苦難」は心から受け容れられるものだろうか。「しかたない」と見過ごされる社会の「分断」や「排除」にどう向き合うのか、子どもたちの議論から学ぶ。
目次
はじめに/坂井俊樹
【第1部 授業編】
〈小学4年〉
水はどこから ──県民の水供給優先かダム底に沈む村民に寄り添うか/井山貴代
〈小学5年〉
これからの工業生産と私たち ──アパレル産業を中心に/板垣雅則
〈小学5年〉
シリア内戦と報道 ──情報産業と私たちのくらし/中谷佳子
〈小学校5・6学〉
近代産業の発展と現在の問い直し ──高学年の社会科学習とよりよく生きようとする意識/宮田浩行
〈中学2年〉
フクシマ問題と災害リスク ──災害リスクの解消にむけてのとり組み/上園悦史
〈中学2・3年〉
アイヌを知り、出会う授業 ──「日本」と「アイヌ」をめぐる排除と包摂の歴史と現在から学ぶ/飯塚真吾
〈中学3年〉
震災から一〇年、帰還困難区域の双葉町/田﨑義久
〈高校1年〉
「韓国併合」を多面的・多角的な視点からみる/加藤 将
〈高校2年〉
ハンセン病問題から近代日本を問い直す ──高校生自身の被抑圧状況から読み解く日本史学習/齊藤征俊
【第2部 考察編】
教育改革の流れと「私たちの位置」/坂井俊樹
「排除」に抗する社会科の構築にむけて ──「生存保障」と「排除の抑制」の視座から/小瑶史朗
ダイバーシティを尊重する社会科授業 ──「多数決」から「少数(意見)の尊重」「個の尊重」へ/荒井正剛
コロナ禍の教育実践 ──社会のさまざまな人びとに考えがおよぶような教育へ/金子真理子
夜間定時制高等学校からみる社会科教育の使命/大木匡尚
学校統廃合を体験する子どもたちが学ぶべきことは何か ──「包摂」の視点から「排除」を克服する/竹内裕一
コラム SDGsの授業:排除と包摂/鈴木隆弘
コラム 決めかねる思考の育成/重松克也
コラム 世界遺産に見る「排除」と「包摂」/小松伸之
出版社からのコメント
わかっていると思っていたが、じつはちゃんと向き合っていない──子どもたちの意見と話し合いから学ぶことがたくさんあります。