西南戦争のリアル 田原坂

考古学が戦いの実相に迫ります

シリーズ「遺跡を学ぶ」153

西南戦争のリアル 田原坂

  • 中原 幹彦/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-2133-4
  • 2021.12.15発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

明治維新の総仕上げ、国内最後の内戦となった西南戦争。その最大の激戦となった田原坂の戦いは従来、伝聞や伝承などのイメージばかりが先行して、戦いの実相はよくわかっていなかった。考古学的調査などから具体的な戦いの実態をあぶり出し、リアルな田原坂を追究する。

目次

第1章 西南戦争とは何か
1 近代国家確立の礎
2 西南戦争の時期区分
3 西南戦争の遺跡

第2章 最大の激戦地、田原坂
1 熊本城救援の道
2 田原坂の戦い

第3章 田原坂を掘る
1 さまざまな調査
2 両軍衝突の最前線
3 薩摩軍本道守備の要
4 立木の「発掘」
5 田原坂本道の南の守り

第4章 地形で勝ち、地形に負ける
1 地形を読み解く
2 難攻不落、田原坂の実体

第5章 そして、音は消えた
1 田原坂にまつわる虚と実
2 イメージからリアルへ

出版社からのコメント

西南戦争では、薩摩軍と政府軍を合わせて約1万4000人の近代日本の将来を担うはずの壮年や若者たちが命を落とし、戦場や宿営地、物資の供給地になった地域では大勢の住民も甚大な被害を受けました。長年、田原坂の発掘調査に携わった中原幹彦さんが戦いの実相に迫る力作です。

著者紹介

中原 幹彦(ナカハラ・ミキヒコ)

1957年、熊本県生まれ。
國學院大學文学部卒業。
現在、熊本市立熊本博物館学芸員。考古担当。
おもな著作 「熊本県竜北町物見櫓古墳出土の陶質土器」『久保和士君追悼考古論文集』(今田治代氏との共著、同刊行会、2001)、「平底瓶と提瓶」『肥後考古』13(肥後考古学会、2005)、「石棺輸送と製塩土器祭祀に関する試論」『大王の棺を運ぶ実験航海─研究編─』(石棺文化研究会、2007)、「熊本博物館所蔵の西南戦争関連遺物 その1」『熊本博物報』32(熊本博物館、2020)、「立田山古墳群の再検討その1」『熊本博物報』33(熊本博物館、2021)ほか。

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