最期に見る夢

アメリカ発TED TalksやNetflixでも紹介されたホスピス医による話題の一冊!

最期に見る夢

終末期体験の奇跡

  • クリストファー・カー/著
  • 島田 啓介/訳
  • 四六判
  • 304頁
  • 2500円+税
  • ISBN 978-4-7877-2111-2
  • 2021.10.20発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

アメリカのホスピスに勤める臨床医が、患者へのアンケートや日記などを用いた定量分析を実施し、「終末期体験」が患者やその家族へもたらす影響を明らかにしました。

この研究では、終末期を迎えた患者がすでに亡くなった家族の姿を見るといった、周囲にいる患者の家族や医師の目には映らない「終末期体験」を経験することに着目します。そして、この「終末期体験」がせん妄といった認知障害ではないことを立証しようと試みます。

作中では、死を目前にした患者たちとの親密なインタビューを通して、「終末期体験」のもつ大きな意味について、説得力のある感動的な描写で描かれています。

アメリカ発のビデオコンテンツTED Talksでは400万回再生超、Netflix制作のドキュメンタリー「死後の世界を探求する」やニューヨークタイムズなどの大手メディアで取り上げられた注目の研究が日本初上陸です。

目次

プロローグ
CHAPTER 1 あちらからこちらまで
CHAPTER 2 門から外へ踏み出す瞬間
CHAPTER 3 ベッドから見る光景
CHAPTER 4 最後の猶予
CHAPTER 5 死は生きてきた道を映す
CHAPTER 6 愛は限界を知らない
CHAPTER 7 死を語る子どもの言葉
CHAPTER 8 それぞれの心で生きる
CHAPTER 9 残された者たちへ
CHAPTER 10 夢の解釈を超えて
エピローグ
謝辞
引用参考文献

出版社からのコメント

著者であるクリストファー・カー博士が担当する患者は全員が亡くなる運命にあります。しかし、博士は何千人もの患者を看取るなかで、死には計り知れない喪失だけではない何かがあると気づきます。いつか大切な人を見送るすべての人に読んでいただきたい一冊となりました。

死を目前にして見る夢やヴィジョンが、今は亡き大切な人やペットとの関係を取り戻し、過去の忘れ難い傷を癒やし、人生との大いなる和解をもたらす。ホスピスのベッドで語られた〈いのちの言葉〉が、死を敗北ととらえがちな現代医学に、しなやかな一石を投じる。

「最期のときが迫ると、時間や年齢や衰弱さえも消え、人生を肯定する驚くべき瞬間がやってくる。死が近づくと、生まれたときからずっと愛してくれた人たち、生きながら別れた人たちと再会し、ひとつになる体験が起こる。死は希望に満ちた旅となり、自分を傷つけた人は消え、人生に意味をもたらした人が再び迎えてくれる」

著者紹介

クリストファー・カー(Christopher Kerr)

アメリカ、ニューヨーク州バッファロー・ホスピスの緩和医療の最高責任者。カナダのトロントで生まれ育つ。医学・神経生物学の博士号を取得し、ロチェスター大学で内科の研修医を務めた後、新聞に掲載された「医師募集」広告を見てバッファロー・ホスピスへ。彼を中心とする終末期体験の研究チームは、死を目前にして見る夢やヴィジョンが多くの患者に変容をもたらすことに着目し、その体験の詳細をベッドサイドで聞きとり、医学的基準を満たすデータにもとづく研究を進めている。この研究は学会誌に何度も報告され、ニューヨーク・タイムズや雑誌などでも広く紹介されている。

島田 啓介(シマダ・ケイスケ)

1958年群馬県生まれ。現在マインドフルネス講師、翻訳・執筆、精神保健福祉士(PSW)、カウンセラー、ワークショップハウス「ゆとり家」主宰。日常のマインドフルネスの手法を生かして、企業や施設職員研修、授業、一般向け講座、合宿などを提供している。
著書に『奇跡をひらくマインドフルネスの旅』(サンガ)がある。翻訳書は、マインドフルネスの父と言われる禅僧ティク・ナット・ハンの著書『ブッダの〈気づき〉の瞑想』(共訳)『ブッダの〈呼吸〉の瞑想』『ブッダの〈今を生きる〉瞑想』『リトリート』『大地に触れる瞑想』『ティク・ナット・ハン詩集 私を本当の名前で呼んでください』(以上、野草社)をはじめとして、瞑想、文学、心理、医療分野で多数。
ゆとり家ウェブサイト https://www.yutoriya.net/

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