海に生きた弥生人・三浦半島の海蝕洞穴遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」118

海に生きた弥生人・三浦半島の海蝕洞穴遺跡

  • 中村 勉/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-1638-5
  • 2017発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

三浦半島の海岸には、弥生時代の漁撈具や貝殻・鹿角製の美しい装飾品、占いをした卜骨などの出土する洞穴が数多くある。なぜ、このような場所に人間の営みがあり、その営みが洞穴でなければならなかったのか。この素朴な疑問を解くためにこの地の洞穴遺跡を探訪していこう。

目次

第1章 海蝕洞穴へのいざない
1 海蝕洞穴とは
2 三浦半島の洞穴遺跡の分布
3 洞穴遺跡探究の道

第2章 弥生時代の洞穴利用
1 猿島洞穴
2 大浦山洞穴
3 間口東洞穴
4 間口A洞穴
5 毘沙門洞穴群
6 雨崎洞穴
7 西ノ浜洞穴
8 海外1号洞穴
9 洞穴での人びとの活動

第3章 台地の集落と海辺の洞穴
1 三浦半島の弥生集落
2 池子遺跡
3 赤坂遺跡

第4章 その後の洞穴利用
1 埋葬の場へ
2 王権と列島の海の文化
3 洞穴遺跡の終焉
4 地域研究と洞穴遺跡

著者紹介

中村 勉(ナカムラ・ツトム)

1950年、神奈川県横須賀市生まれ。明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。
横須賀市域の小中高校に勤務、横須賀市立大津小学校校長を経て、現在、赤坂遺跡調査団団長。
主な著作 「アワビの考古学」『横須賀考古学会研究紀要』1号、「三浦半島の弥生時代研究─海蝕洞穴遺跡と集落遺跡─」『横須賀考古学会年報』37、「三浦半島における弥生時代集落のモデル─平作川流域における二つの遺跡─」『市史研究横須賀』6号、「漂海民からの回帰─海蝕洞穴と集落遺跡─」『地域と文化の考古学・』六一書房ほか。