シリーズ「遺跡を学ぶ」98
北方古代文化の邂逅・カリカリウス遺跡
- A5判
- 96頁
- 1500円+税
- ISBN 978-4-7877-1338-4
- 2014発行
- [ 在庫あり ]
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紹介文
国後島を間近にのぞむ北海道東部の町、標津(しべつ)。この地を流れる伊茶仁(いちゃに)川の流域は、トビニタイ文化や擦文文化など北方古代文化の住居跡が密集する一大竪穴群地帯だ。豊かなサケ・マス資源を求めてこの地に生きた北方文化の交錯と盛衰の軌跡を描く。
「カリカリウス遺跡は、オホーツク文化の人びとが内陸部への移動の第一歩を印した遺跡である。かれらは道東根室海峡側で、サケ・マス漁を主体とするトビニタイ文化を起こした先駆者であった。」
目次
第1章 知床山麓の大竪穴群
1 北海道東部の町、標津
2 トビニタイ文化初期の集落発見
第2章 北方の古代文化
1 北海道の時代区分
2 続縄文文化
3 オホーツク文化
4 擦文文化
第3章 トビニタイ文化をさぐる
1 土器からみたカリカリウス遺跡
2 カリカリウス遺跡の住居
3 サケ・マス漁への転換
第4章 擦文・トビニタイ文化の交錯
1 二つの文化が入りまじる竪穴群
2 拠点となった大型方形竪穴住居
3 竪穴群独特の長方形竪穴
第5章 アイヌ文化へ
1 伊茶仁川流域のチャシ跡
2 サケ・マス資源と文化の継承
第6章 標津遺跡群の保存の歩み