奇偉荘厳の白鳳寺院・山田寺

シリーズ「遺跡を学ぶ」85

奇偉荘厳の白鳳寺院・山田寺

  • 箱崎 和久/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1235-6
  • 2012発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

1023年に山田寺を訪れた藤原道長は、その堂内の様子を「奇偉荘厳(きいしょうごん)」と表現して息をのんだ。それからおよそ960年、倒壊したままの回廊に発掘調査員は息をのんだ。“奇跡の寺”山田寺の姿を考古学や建築史学の研究成果が明らかにする。

目次

第1章 奇偉荘厳の寺
1 藤原道長の来訪
2 石川麻呂、非業の死
3 山田寺仏頭のゆくえ
4 よみがえる往時の姿

第2章 奇偉荘厳の伽藍
1 創建伽藍と完成伽藍
2 金堂
3 塔
4 中門と回廊
5 回廊内の荘厳
6 南門と大垣
7 宝蔵
8 講堂

第3章 奇偉荘厳の建築部材
1 姿をあらわした回廊
2 回廊の建築とその技法
3 法隆寺西院回廊との比較
4 回廊以外の建築部材

第4章 奇偉荘厳の出土遺物
1 出土した仏像たち
2 建築金具と荘厳具
3 屋根を飾る瓦
4 山田寺の活動を伝える遺物

第5章 山田寺の今とこれから
1 遺跡の保護と公開
2 山田寺研究の展望

著者紹介

箱崎 和久(ハコザキ・カズヒサ)

1970年福島県生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科計画建設学専攻修了。現在、独立行政法人 国立文化財機構 奈良文化財研究所、都城発掘調査部遺構研究室長。主な著作 『埋もれた中近世の住まい』(浅川滋男と共編著、同成社、2001年)、『近世の学校建築』(日本の美術538号、ぎょうせい、2011年)、「東大寺七重塔考」(『論集 東大寺創建前後』ザ・グレイトブッダ・シンポジウム論集第2号、東大寺、2004年)、「日本からみた韓半島の木塔跡」(『日韓文化財論叢 2』奈良文化財研究所・韓国国立文化財研究所、2010年)、「泉涌寺伽藍にみる南宋建築文化」(『日本と《宋元》の邂逅』勉誠出版、2009年)ほか。

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