古代東国仏教の中心寺院・下野薬師寺

シリーズ「遺跡を学ぶ」82

古代東国仏教の中心寺院・下野薬師寺

  • 須田 勉/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1232-5
  • 2012発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

奈良時代に東大寺、筑紫観世音寺と並ぶ日本三戒壇の一つとして、仏教による東方の守護と安定に重要な役割を果たした下野(しもつけ)薬師寺。日本で唯一の新羅式一塔三金堂型式の伽藍配置で造営され、中央と強いつながりをもつ“国立寺院”の実像を明らかにする。

目次

第1章 東北への最前線・下毛野国
1 関東平野北端の地
2 下毛野国と東山道
3 下毛野氏と下毛野朝臣古麻呂

第2章 特異な一塔三金堂の伽藍
1 創建はいつか
2 日本で唯一の下野薬師寺式伽藍配置
3 ルーツは朝鮮半島・新羅

第3章 対蝦夷政策と官寺化
1 坂東・みちのく統括の官寺へ
2 瓦が語る官寺昇格の年代
3 新たな伽藍造営
4 蝦夷の反乱と東方守護

第4章 鑑真の来日と戒壇創設
1 日本三戒壇の設置
2 戒律・受戒・戒壇
3 下野薬師寺の戒壇はどこに
4 法王道鏡の配流

第5章 復興と衰退
1 新仏教の潮流
2 塔の復興と万灯会
3 古代下野薬師寺の終焉
4 これからの下野薬師寺跡

著者紹介

須田 勉(スダ・ツトム)

1945年、埼玉県生まれ
早稲田大学教育学部卒業。元国士舘大学教授。博士(文学:早稲田大学)
主な編著書 『古代東国仏教の中心寺院 下野薬師寺』、『ならび建つ国分僧寺・尼寺 上総国分寺』新泉社、『国分寺の創建─思想・制度編─』『国分寺の創建─組織・技術編─』『日本古代の寺院・官衙造営─長屋王政権の国家構想─』吉川弘文館、『東国の古代官衙』『古代高麗郡の建郡と東アジア』『古代東国の国分寺瓦窯』『古代日本と渡来系移民』高志書院、『日本古代考古学論集』同成社