南国土佐から問う弥生時代像・田村遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」60

南国土佐から問う弥生時代像・田村遺跡

  • 出原 恵三/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0940-0
  • 2009発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

列島の長い歴史のなかで最大の変革期といわれる弥生時代。しかし、当時のムラの具体像は長い間、不明なままだった。それが南四国の高知平野で姿をあらわした。弥生文化の成立期から後期へと続く遺構・遺物は、これまでの通説を覆し、新たな弥生時代像を示している。

目次

第1章 黒潮の海に開けた地

第2章 田村弥生ムラの誕生
1 朝鮮半島からの住居
2 弥生初期の土器と石器
3 クロスロードとしての田村遺跡

第3章 前期の大集落
1 集中する住居と二重の環濠
2 大陸系磨製石器の在地生産
3 小さな水田と狩猟・漁撈
4 常識を覆す弥生文化伝播の道すじ
5 南四国独自の文化へ

第4章 南四国の拠点集落へ
1 ふたたび集住化に向かう集落
2 最盛期を迎える田村ムラ
3 中部瀬戸内からのインパクト
4 道具箱の変化
5 青銅器ベルト地帯の形成

第5章 田村弥生ムラの終焉

第6章 田村遺跡と現代
1 田村遺跡への関心と保存
2 地域再生の文化資源

著者紹介

出原 恵三(デハラ・ケイゾウ)

1956年高知県生まれ。奈良大学文学部卒業。
(財)高知県文化財団埋蔵文化財センター所属。
主な著作 『弥生土器の様式と編年 四国編』(共著)木耳社、『街道の日本史 土佐と南街道』(共著)吉川弘文館、『日本の戦争遺跡』(共著)平凡社ほか