東京下町に眠る戦国の城・葛西城

シリーズ「遺跡を学ぶ」57

東京下町に眠る戦国の城・葛西城

  • 谷口 榮/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0937-0
  • 2009発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

東京の下町、葛飾区青戸にかつて戦国の城があった。上杉氏によって築かれ、小田原北条氏が攻略し、長尾景虎(上杉謙信)の侵攻、北条の再奪取、秀吉の小田原征伐による落城と幾多の攻防がくり広げられた。関東における戦乱の最前線となった葛西城の実態にせまる。

目次

第1章 東京下町の歴史を見直す
1 関東の玄関口
2 伝説から実証へ
3 葛西城の発見

第2章 葛西城をめぐる攻防
1 関東の戦国時代のはじまり
2 小田原北条氏の侵攻
3 古河公方足利義氏の元服
4 落城、再攻略

第3章 よみがえる葛西城
1 環状七号線道路というトレンチ
2 堀と本丸
3 穴のなかをのぞく

第4章 戦国を物語る品々
1 泥んこ考古学
2 茶の湯と高級陶磁器
3 城内の暮らしぶり
4 一粒の種とかわらけ
5 「関東の将軍」御座の城

第5章 葛西落城
1 秀吉の小田原攻め
2 家康の江戸入部と青戸御殿

著者紹介

谷口 榮(タニグチ・サカエ)

1961年、東京都葛飾区生まれ、現在も葛飾区在住。
国士館大学文学部史学地理学科卒、博士(歴史学 駒澤大学)。
立正大学・明治大学・國學院大學・和洋女子大学兼任講師、NHK高校講座日本史講師歴任。現在、葛飾区産業観光部観光課主査学芸員、よみうりカルチャー講師、新潮講座講師も努めている。(立石三郎、勝鹿亭立石というペンネームでも執筆活動をしている)
日本考古学協会理事、観光考古学会理事、日本歴史学協会文化保護特別委員、境界協会顧問など。
研究テーマは、東京下町や旧葛飾郡域の環境と人間活動の変遷を通史的に研究、そのほか地形や地理と人間活動の関係性、地域的な飲食文化なども調査研究対象としている。
主な著作として、シリーズ「遺跡を学ぶ」057『東京下町に眠る戦国の城 葛西城』(新泉社)、シリーズ「遺跡を学ぶ」143『東京下町の前方後円墳 柴又八幡神社古墳』(新泉社)、『増補改訂版 江戸東京の下町と考古学―地域考古学のすすめ―』(雄山閣)、『東京下町の開発と景観』古代編・中世編(雄山閣)、編著『吾妻鏡辞典』(東京堂出版)、編著『遺跡が語る東京の歴史』(東京堂出版)など多数。