東山道の峠の祭祀・神坂峠遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」44

東山道の峠の祭祀・神坂峠遺跡

  • 市澤 英利/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0834-2
  • 2008発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

信濃国と美濃国の国境の神坂峠は、都からはるか遠い東国へとつづく古代東山道随一の難所であった。頂から東を望めば、けわしい山々が幾重にも重なる。この峠こそは、東国へきびしい旅の始まりであった。旅の成就を願って峠の神に捧げた人びとの祈りの形を追う。

目次

第1章 東と西を分ける神坂峠
1 高い山・深い谷の峠の国
2 古代の官道、東山道
3 東山道の難所、神坂峠

第2章 峠は祭祀
1 鳥居龍蔵と大場磐雄の踏査
2 祭祀遺跡を掘る
3 祈りの場にのこされたもの
4 峠での祭祀

第3章 峠のふもとの里
1 園原の里
2 杉の木平遺跡
3 発見された古代・中世の家と道
4 ふもとの人びとの営み

第4章 神坂峠越えの道の歴史
1 縄文時代からつづく道
2 東国の馬匹生産と貢馬の道ー古墳時代
2 納税の道、防人の道ー古代律令時代
3 経済的効果を生み出す道へー中世
4 天正地震と道の終焉

第5章 古道の復活

著者紹介

市澤 英利(イチザワ・ヒデトシ)

1951年生まれ。信州大学農学部園芸学科卒業。
長野県下の中学校に勤務。その間、長野県教育委員会文化課、長野県埋蔵文化財センターにも勤務。現在、長野県阿智村阿智第三小学校校長。
主な著作  『大鹿村誌』『大龍村史』の原始・古代、「飯田・下伊那地方の座光寺原・中島式土器の変遷過程」(『長野県考古学会誌』51号)、「神坂峠と中世陶磁器」(『鎌倉時代の考古学』高志書院)