継体天皇 二つの陵墓、四つの王宮

継体天皇 二つの陵墓、四つの王宮

  • 西川 寿勝/著
  • 森田 克行/著
  • 鹿野 塁/著
  • A5判
  • 244頁
  • 2300円+税
  • ISBN 978-4-7877-0816-8
  • 2008発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

『日本書紀』の語る継体天皇は謎につつまれている。現在の天皇家につながる最初の天皇となった継体は6世紀の初め、越前国からやってきて即位したが、すぐに大和へ入ることはできなかった。その陵墓である今城塚や周辺地域の発掘成果から、史料からはわからなかった謎に迫る。

目次

はじめに
第1章 継体天皇、四つの王宮の謎         
 1 継体天皇をめぐる論争
 2 記紀が語り継ぐ継体天皇
 3 明らかになってきた北河内地域
 4 大和に入らなかった継体天皇
 5 国宝、癸未年銘鏡
 6 継体天皇の憂うつ
 7 考古学の成果への期待

 コラム1 鈴鏡と巫女

第2章 今城塚古墳の実像から継体天皇に迫る
 1 大田茶臼山古墳と今城塚古墳
 2 今城塚古墳の発掘調査
 3 最大規模の埴輪祭祀場
 4 匍匐儀礼から埴輪祭祀場を再現する
 5 淀川流域の掌握
 6 古代における淀川の鵜飼

 コラム2 埴輪祭祀を読み解く

第3章 発掘された外洋船と渡来人
 1 大阪と河内湖
 2 発掘された渡来人の痕跡
 3 船形埴輪が語るもの
 4 描かれた船
 5 北河内でみつかった準構造船
 6 よみがえる日韓交流

 コラム3 日・中・韓、鏡文化の交流

対談 追検証、今城塚古墳の実像

 年表 『日本書紀』による継体天皇の時代
   
挿図出典
あとがき

著者紹介

西川 寿勝(ニシカワ・トシカツ)

1965年大阪府生まれ。大阪教育委員会文化財保護課 考古学技師。主な著書 『三角縁神獣鏡と卑弥呼の鏡』学生社、『考古学と暦年代』ミネルヴァ書房(編著)、『三角縁神獣鏡・邪馬台国・倭国』新泉社(共著)など。

森田 克行(モリタ・カツユキ)

1950年、大阪府生まれ。龍谷大学文学部史学科(考古学専攻)卒業。
高槻市教育委員会埋蔵文化財調査センター所長、文化財課長、地域教育監を経て、現在、今城塚古代歴史館館長。高槻城跡、安満遺跡、安満宮山古墳、今城塚古墳、闘鶏山古墳、新池遺跡、阿武山古墳、昼神車塚古墳など多数の遺跡の調査と研究にかかわる。
主な著作  『摂津高槻城』、『新池』、『史跡闘鶏山古墳』、『弥生土器の様式と編年』近畿編・、「青龍三年鏡とその伴侶」『古代』105、「城の石垣」『考古学による日本歴史6』、「最古の銅鐸をめぐって」『究斑・』、「古代のウとウカイの用字」『高槻市文化財年報』平成19・20年度ほか多数

鹿野 塁(シカノ・ルイ)

1976年岐阜県生まれ。大阪府立近つ飛鳥博物館 学芸員。
主な著書 『河内湖周辺に定着した渡来人』大阪府立近つ飛鳥博物館(共著)など。