沖縄戦の発掘 沖縄陸軍病院南風原壕群

沖縄戦の実態を後世に伝える戦跡考古学の実践

シリーズ「遺跡を学ぶ」137

沖縄戦の発掘 沖縄陸軍病院南風原壕群

  • 池田 榮史/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-1937-9
  • 2019.08.15発行
  • [ 在庫あり ]
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書評・紹介

紹介文

沖縄戦のさなか、那覇市の南となり南風原(はえばる)町に、沖縄陸軍病院の地下壕群がつくられた。「ひめゆり学徒隊」も看護助手として動員され、米軍の爆撃にさらされながらも負傷兵を収容し治療にあたった。これらの壕の発掘調査から戦争の実態を後世に伝える戦跡考古学の実践。

目次

第1章 沖縄戦の病院壕へ
1 沖縄戦の病院壕へ
2 海のない町、南風原
3 沖縄の文化と歴史
第2章 沖縄戦と沖縄陸軍病院
1 沖縄陸軍病院の設置
2 那覇空襲と南風原移転
3 沖縄地上戦と南風原壕群の惨禍
第3章 壕群の荒廃と保存
1 埋もれていく南風原壕群
2 関心の高まりと遺骨収集事業
3 地元の記録と保存活動
4 実態調査へ
第4章 よみがえる病院壕
1 壕群の配置
2 遺骨収集で掘り下げられた壕
3 ひめゆり学徒隊が使用した壕
4当時の様子を伝える壕
5 そのほかの第二外科の壕
第5章 沖縄戦を未来に伝える
1 壕の公開と見学の試み
2 これからの南風原壕群

著者紹介

池田 榮史(イケダ・ヨシフミ)

1955年、熊本県天草市生まれ。
國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻(考古学系)博士課程前期修了。
琉球大学国際地域創造学部(地域文化科学プログラム)教授を経て、
現在、國學院大學研究開発推進機構教授。
主な著作 『沖縄戦の発掘 沖縄陸軍病院南風原壕群』(シリーズ「遺跡を学ぶ」137、新泉社、2019年)、『海底に眠る蒙古襲来─水中考古学の挑戦─』(歴史文化ライブラリー478、吉川弘文館、2018年)、『ぶらりあるき沖縄・奄美の博物館』(共著、芙蓉書房出版、2014年)、『東アジアの周縁世界』(共編、同成社、2009年)、『古代中世の境界領域─キカイガシマの世界─』(編、高志書院、2008年)ほか。

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