狭い道〔新版〕

詩人・山尾三省のエッセイ集

狭い道〔新版〕

家族と仕事と愛すること

  • 山尾 三省/著
  • 早川 ユミ/解説
  • 四六判
  • 304頁
  • 2200円+税
  • ISBN 978-4-7877-1888-4
  • 2018.12.31発行
  • [ 在庫あり ]
  • 野草社/発行
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紹介文

彼が家族との生活をとおして、伝えてくれたことは、家族とまいにちくらすことが、社会を変えるということだ。土を耕し、いちにち、いちにちをおくるくらしが、いま、まっとうで、あたらしい。――解説・早川ユミ「あたらしい家族論」より

僕が、住む場所として島を選んだのは、僕自身のためではあるが、同じ程に子供達のためであり、順子のためでもあった。海は必ず、深く善いものを、大人にも子供にも与えてくれる。
――本書より

詩人・山尾三省は1977年、家族とともに屋久島に移住した。本書は、経済的な勝ち負けや物質的な豊かさに背を向けた暮らしのなかで、日々の思いをつづったエッセイ集である。
妻や子供のこと、野山で働くこと、お金のこと、ローカルな社会のこと、自然の恵みを味わうこと、海や友だちを心の底から愛すること。
「嘘のない人間の生活」を求めた詩人のことばは、本当に大切なものは何かと、いまを生きる私たちにやさしく問いかける。

目次

子供達へ
仕事について
出会い
ナシとビーナ
誕生日

お金について
場について
木を伐ること
ツワブキ
境い目
桃の花
白川山

お帰りなさい
アニキ
お茶
子供達に与える詩
あとがき

あたらしい家族論 早川ユミ

出版社からのコメント

詩人・山尾三省(1938?2001)の生誕80年を記念し、家族と仕事をテーマにしたエッセイ集の新版を刊行します。あらたに付した解説は布作家の早川ユミさん、新版の装画・イラストは画家nakabanさんの作品です。長く愛読される書物になるよう、文字やブックデザインの美しさにもこだわっています。

著者紹介

山尾 三省(ヤマオ・サンセイ)

1938年、東京・神田に生まれる。早稲田大学文学部西洋哲学科中退。67年、「部族」と称する対抗文化コミューン運動を起こす。73年〜74年、インド・ネパールの聖地を1年間巡礼。75年、東京・西荻窪のほびっと村の創立に参加し、無農薬野菜の販売を手がける。77年、家族とともに屋久島の一湊白川山に移住し、耕し、詩作し、祈る暮らしを続ける。2001年8月28日、逝去。
著書『聖老人』『アニミズムという希望』『リグ・ヴェーダの智慧』『南の光のなかで』『原郷への道』『インド巡礼日記』『ネパール巡礼日記』『ここで暮らす楽しみ』『森羅万象の中へ』『狭い道』『野の道』(以上、野草社)、『法華経の森を歩く』『日月燈明如来の贈りもの』(以上、水書坊)、『ジョーがくれた石』『カミを詠んだ一茶の俳句』(以上、地湧社)ほか。
詩集『びろう葉帽子の下で』『祈り』『火を焚きなさい』『五月の風』(以上、野草社)、『新月』『三光鳥』『親和力』(以上、くだかけ社)、『森の家から』(草光舎)、『南無不可思議光仏』(オフィス21)ほか。

早川 ユミ(ハヤカワ・ユミ)

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