選挙の民俗誌

選挙の民俗誌

日本的政治風土の基層

  • 杉本 仁/著
  • 四六判上製
  • 312頁
  • 2200円+税
  • ISBN 978-4-7877-6319-8
  • 2007発行
  • [ 在庫あり ]
  • 梟社/発行
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紹介文

選挙は4年に一度、待ちに待ったムラ祭りの様相を呈する。選挙をささえる親分子分慣行、同族や無尽などの民俗組織、義理や贈与の習俗、それらは消えゆく遺制にすぎないのか。選挙に生命を吹き込み、利用されつつも主張する、したたかで哀切な「民俗」の側に立って、わが政治風土の基層に光を当てる。

著者紹介

杉本 仁(スギモト・ジン)

1947年山梨県に生まれる。青山学院大学を経て、同大学院修士課程修了。柳田国男研究会会員。東京都立高校教諭を定年退職後、都留文科大学、山梨学院大学、山梨県立大学、および山梨県立ひばりが丘高校などで非常勤講師を勤める。
共著に『柳田国男伝』のほか、著書に『選挙の民俗誌』(野口賞)、『柳田国男と学校教育』、『民俗選挙のゆくえ——津軽選挙 vs 甲州選挙』(日本臨床政治学会賞)など、代表的論考に「寄合民主主義に疑義あり——宮本常一「対馬にて」をめぐって」(『柳田国男・民俗の記述』)、「宮本民俗学の陰画としての上野英信」(『季刊東北学』4号)、「後藤総一郎論」(『地域に根ざす民衆文化の創造』)、「宮本常一と谷川健一、および網野善彦(1)〜(11)」『甲斐』147号〜159号)などがある。