天下布武の城 安土城〔改訂版〕
近刊

発掘調査から幻の名城の姿にせまる!

シリーズ「遺跡を学ぶ」2

天下布武の城 安土城〔改訂版〕

  • 木戸 雅寿/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1700円+税
  • ISBN 978-4-7877-2541-7
  • 2025.01.15発行

紹介文

織田信長が建てた特異な城として、いくたの小説や映画・TVドラマで描かれてきた安土城。その真実の姿を考古学的調査から具体的に明らかにし、築城の歴史的意義をさぐる。さらに改訂版では、文献に残る天主内部の記載とあわせ、信長が安土城に託した構想にせまる。

目次

序 天下布武へ向けて
出世魚のように
安土城の築城へ

第1章  城の道を掘る
すべては大手道から
調査前の大手道の姿
大手道を探す
大手道の謎
家臣の道と物資の道
本丸をめぐる道

第2章 麓の屋敷群を掘る
屋敷地という通説
伝羽柴秀吉邸跡を掘る
伝前田利家邸跡を掘る
屋敷かどうか?疑問は残る

第3章  安土山と山下町
「安土山」という城
「山下町」と都市「安土」
古い町を新しい町へ

第4章  信長の居城
信長の本城の調査
主郭南面の発掘調査
主郭東面の発掘調査
主郭西面の発掘調査
主郭北面の発掘調査
本丸御殿の発掘調査
天主台の発掘調査

第5章  安土城の到達点
石垣を使う
穴太衆・穴太積みの幻影
瓦を葺く
輝く瓦
最古の金箔鯱瓦
権威の象徴、菊紋瓦・桐紋瓦
安土城の到達点

第6章  天下布武の城
生活の場から政治の場へ
「天下布武」は「天下静謐」へ
天皇の行幸と安土城
「天の下に武を布く」
安土城の意義

第7章  安土城築城の意義
特別な城としての理解
天主を考える
大手門の発掘調査と安土城の表構え

終章  そして炎上

出版社からのコメント

発掘された安土城の構造から、信長が目指した天下統治の構想がみえてくる

著者紹介

木戸 雅寿(キド・マサユキ)

1958年生まれ。奈良大学文学部史学科考古学専攻卒業。1973年から広島県草戸千軒町遺跡調査研究所を経て、滋賀県教育委員会で埋蔵文化財行政、1989年から2001年まで安土城郭調査研究所で国特別史跡安土城跡の調査整備に携わり、2008年からは滋賀県文化スポーツ部文化財保護課参議員として「幻の安土城」復元プロジェクトと彦根城の世界遺産登録事業を担当。
主な著作 「安土山」『戦国時代の考古学』(高志書院、2003)、『よみがえる安土城』(吉川弘文館、2003)ほか。

関連書籍

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  • 天下統一の城 大坂城 〔改訂版〕
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