四六判上製
260頁
2200円
ISBN978-4-7877-1001-7
概念としての家族
家族社会学のニッチと構築主義

木戸 功/著

【目次】

はじめに

第1章 家族社会学の「多様化」と社会構築主義
家族と家族理論の再考/「多様化」という家族変動/家族社会学の「多様化」/家族の社会構築主義的アプローチ/社会構築主義と家族の「多様性」/経験的研究へ向けて

第2章 日本における「標準理論」の受容過程 ──「核家族論争」再考
「核家族論争」と戦後日本の家族社会学研究/対象と方法/「核家族論争」再考/「核家族論争」と「家族社会学」の構築

第3章 家族機能をめぐる諸問題 ── 家族社会学の論理と人々の方法
「核家族説」と家族機能/「家族の本質」と家族機能/家族社会学の論理/構造‐機能二分法的理解と人々の方法

第4章 家族社会学のニッチ
社会的実験の機会/現代家族と「親密性」/媒介するのは性愛か?/「家族」から「親密圏」へ?/「脱私事化」と家族の秩序

第5章 家族であることを支援する ──「家族支援」の技巧的な実践
はじめに/「家族支援」と現代社会─機能的代替と家族の「脱私事化」/ケース概要と方法/支援の困難性について─訪問への同行 /母親の状態の定義過程─カンファレンスへの参加 /議 論

第6章 福祉的支援のエスノグラフィー
はじめに/福祉的実践と在宅介護支援センター/対象と方法/安心ネットワークから見守りネットワークへ/「地区関係者会議」と「地域」への働きかけ/小括と課題

あとがき
参考文献
索  引


家族愛・家族の絆が喧伝される一方、介護での家族の負担や家庭崩壊、親子間の殺人・虐待が社会問題となっている。「家族」とはいったい誰なのか、そして何をするものなのか。戦後日本の家族社会学における家族概念を検討・整理しながら、社会構築主義の視点から現代の家族を解明する。

【著者紹介】
木戸 功(きど・いさお)
1968年生まれ.早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了
早稲田大学人間科学部助手,日本学術振興会特別研究員,立教大学,和光大学,聖心女子大学などの非常勤講師を経て,現在,札幌学院大学人文学部准教授
専門:家族社会学
主な著作に『間主観性の人間科学』(共著,言叢社,1999年),『社会学的まなざし』(共著,新泉社,2003年),『エイジングと日常生活』(共著,コロナ社,2003年),『自立と共生の社会学』(共著,学文社,2009年)など.音楽を好み嗜む