「倭国乱」と高地性集落論・観音寺山遺跡

シリーズ「遺跡を学ぶ」91

「倭国乱」と高地性集落論・観音寺山遺跡

  • 若林 邦彦/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1331-5
  • 2013発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

大阪府南部・和泉市の丘陵上に、弥生時代の大規模集落がみつかった。二重の環壕にかこまれたムラは、「魏志倭人伝」など中国史書に記された「倭国乱」と結びつけられ、軍事的・防御的集落とされた。はたしてその実態は? 考古学的調査研究からその実像に迫る。

目次

第1章 あらわれた大規模弥生ムラ
1 膨大な遺物整理をまかされ
2 ニュータウン開発で全面発掘
3 あらわれた大規模な弥生ムラ

第2章 「倭国乱」とのかかわり
1 高地性集落、軍事施設説
2 多様化する高地性集落論
3 変わる弥生時代の暦年代

第3章 山住みムラの実態
1 遺物からみたムラの実態
2 どの時期のムラなのか
3 ムラの構造の特徴
4 高地性集落論と観音寺山ムラ

第4章 変わる弥生社会像
1 弥生都市論と大規模集落
2 小地域社会の動向

第5章 高地性集落の実像
1 東アジア全体の「戦い」
2 高地性集落の実像
3 遺跡から社会を考える

著者紹介

若林 邦彦(ワカバヤシ・クニヒコ)

1967年、大阪府生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士課程前期修了
現在、同志社大学歴史資料館教授
専門 弥生時代、土器・集落
主な著作 「弥生時代大規模集落の評価」『日本考古学』第12号(日本考古学協会)、「集落と集団2─近畿」『弥生時代の考古学8 集落からよむ弥生社会』(同成社)、「近畿地方」『考古資料大観1 弥生・古墳時代土器1』(小学館)ほか