縄文の山岳農耕民 井戸尻遺跡群

豪華絢爛な縄文土器が出土した注目遺跡、ついに刊行!

シリーズ「遺跡を学ぶ」170

縄文の山岳農耕民 井戸尻遺跡群

  • 樋口 誠司/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1700円+税
  • ISBN 978-4-7877-2340-6
  • 2025.03.20発行

紹介文

本州のほぼ中央に連なる八ヶ岳。その西南麓に広がる高原地帯は、縄文時代に山岳農耕民の文化が花開いた地である。地元住民と研究者の長年にわたる発掘・探究により、石器群の構成から縄文の農耕文化が、土器に描かれた蛙や蛇などの図像からその精神世界が明らかになる。

目次

第1章 八ヶ岳山麓の縄文遺跡

第2章 おらあとうの考古学
1 おらあとうの村の遺跡発掘
2 おらあとうの村の井戸尻編年

第3章 井戸尻文化の中心地
1 八ヶ岳南麓の井戸尻文化
2 井戸尻文化とは何か

第4章 山岳農耕民のくらし
1 藤森栄一の縄文農耕論
2 遠山郷で学んだこと
3 縄文農耕を支えた石器群
4 列島につらなる新石器製作技術
5 パン状炭化物の発見

第5章 縄文図像学の世界
1 縄文土器の図像学
2 縄文の神話と富士眉月弧
3 高原の縄文王国収穫祭

出版社からのコメント

主要注目土器のカラー写真を1頁1点ずつ掲載しています。

著者紹介

樋口 誠司(ひぐち・せいし)

1957年、長野県諏訪郡富士見町生まれ。
東海大学文学部史学科東洋史専攻卒業。
前井戸尻考古館館長。
主な著作 「母体としての住居」(『DORMEN』再刊1号)、「土器に描かれた絵画と土偶と土版と」(『光の神話考古』)、「大地の月」(『山麓考古』17号)、「柄鏡形住居の世界観」(『山麓考古』18号)、「紅山文化の旅」(『山麓考古』19号)ほか。

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