高度経済成長期の神奈川県横浜市。遺跡の保存と地域の歴史解明に尽力した研究者たちの戦後考古学奮闘記
開発と考古学
市ヶ尾横穴群・三殿台遺跡・稲荷前古墳群の時代
- 四六判上製
- 448頁
- 3800円+税
- ISBN 978-4-7877-1909-6
- 2019.07.15発行
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書評・紹介
紹介文
高度経済成長期の神奈川県横浜市。景観が変貌するほどの開発が進むなか、和島誠一氏や岡本勇氏、甘粕健氏ら、遺跡を保護し地域の歴史を明らかにしようと奮闘した研究者たちがいた。そうした先生・先輩の導きで考古学の道を歩んだ著者が、みずからの試行錯誤の考古学行路をたどりながら、社会的責任を果たそうとする先駆者たちの姿を描く自分史。
目次
序 学びのサトを訪ねる
1 再見、市ヶ尾横穴群
2 稲荷前一六号墳の上に立つ
3 大塚遺跡と横浜歴史博物館
第1章 考古学への旅立ち
1 歴史学徒の一員に
2 大学の考古学研究室
3 和島誠一先生との出会い
第2章 本番の舞台に立つ
1 考古学への瀬踏み
2 試練の市ヶ尾遺跡群
3 探究、古代の東国農村
4 学窓考古学の日々
第3章 開発と考古学
1 考古学と教師の二刀流に
2 三殿台遺跡全掘
3 遺跡で、そして学校で
4 港北ニュータウン計画の登場
第4章 破壊される遺跡、変貌する地域
1 ブルドーザー横目の発掘
2 激闘、稲荷前の丘
3 波乱の一九七〇年前後
4 焦点は大塚・歳勝土遺跡
5 全開したニュータウン造成
跋 愛惜、消えゆくわが学びのサト
1 遺跡群研究へ希望を託して
2 「防人の村」は見えたのか
3 研究者、教師、家庭人の三つどもえ