元軍船の発見 鷹島海底遺跡

海底に埋もれていた元軍船を発見

シリーズ「遺跡を学ぶ」150

元軍船の発見 鷹島海底遺跡

  • 中田 敦之/著
  • 池田 榮史/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1600円+税
  • ISBN 978-4-7877-2040-5
  • 2021.04.15発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

鎌倉時代、九州北部に来襲した元の大軍は、一二八一年(弘安四)、停泊していた長崎県伊万里湾の鷹島周辺にて大暴風雨で壊滅的な被害に遭ったという。その確実な証拠をみつけるべく挑んだ海底での発掘調査とついにみつかった元軍船の姿を描く。

目次

第1章 蒙古襲来とは
1 モンゴルの台頭
2 文永・弘安の役

第2章 伊万里湾と鷹島
1 天然の良港、伊万里湾
2 鷹島に残る蒙古襲来の伝説

第3章 試行錯誤の水中調査
1 蒙古襲来研究の変遷
2 「管軍総把印」の発見
3 水中調査の積み重ね
4 海底の下をさぐる

第4章 みえはじめた元軍の痕跡
1 木製の発見
2 「てつはう」の正体
3 中国産陶磁器
4 ちらばる船の木材

第5章 元軍船を発見
1 鷹島一号沈没船
2 鷹島二号沈没船

第6章 鷹島海底遺跡のこれから
1 直面する課題
2 元軍船の引き揚げは

出版社からのコメント

2艘みつかっている元軍船の写真と実測図を大きく収録しました!ぜひご覧ください。

著者紹介

中田 敦之(ナカタ・アツユキ)

1956年、長崎県松浦市生まれ。
別府大学文学部史学科卒業。
松浦市教育委員会文化財課長を経て、
現在、松浦市立水中考古学研究センター所長。
主な著作 『写真アルバム 佐世保・北松浦郡の昭和』(共著、樹林舎、2013年)、『平戸・西海学 長崎県北の歴史と文化』(共著、桜蘭舎、2011年)、『図説 佐世保・平戸・松浦・北松の歴史』(共著、郷土出版社、2010年)、『ふるさと歴史読本 海と交流 わたしたちのふるさと』(共著、伊万里・北松地域広域市町村圏組合、1996年)、『角川日本地名大辞典42 長崎県』(共著、角川書店、1987年)ほか。

池田 榮史(イケダ・ヨシフミ)

1955年、熊本県天草市生まれ。
國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻(考古学系)博士課程前期修了。
琉球大学国際地域創造学部(地域文化科学プログラム)教授を経て、
現在、國學院大學研究開発推進機構教授。
主な著作 『沖縄戦の発掘 沖縄陸軍病院南風原壕群』(シリーズ「遺跡を学ぶ」137、新泉社、2019年)、『海底に眠る蒙古襲来─水中考古学の挑戦─』(歴史文化ライブラリー478、吉川弘文館、2018年)、『ぶらりあるき沖縄・奄美の博物館』(共著、芙蓉書房出版、2014年)、『東アジアの周縁世界』(共編、同成社、2009年)、『古代中世の境界領域─キカイガシマの世界─』(編、高志書院、2008年)ほか。

関連書籍

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