前期古墳解明への道標・紫金山古墳

シリーズ「遺跡を学ぶ」81

前期古墳解明への道標・紫金山古墳

  • 阪口 英毅/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-1231-8
  • 2011発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

戦後間もない一九四七年、大阪府茨木市の未盗掘古墳が発掘され、鏡や腕輪形石製品など多くの副葬品が出土した。近年の再調査では前方後円墳であることも確認された。前期古墳の埋葬の実態や、首長たちの政治的関係の解明に大きな役割を果たした注目の古墳を解説。

目次

第1章 未盗掘の竪穴式石槨
 1 一九四七年の発掘調査
 2 多種多量の副葬品

第2章 前期古墳研究の進展と紫金山古墳
 1 小林行雄氏の前期古墳研究
 2 稀少な副葬品目への注目

第3章 墳丘・副葬品の再調査
 1 再調査の経緯
 2 墳丘の測量調査と発掘調査
 3 副葬品の再調査

第4章 紫金山古墳をめぐる時空
 1 編年的位置
 2 地域間交流の諸相
 3 東アジア世界と紫金山古墳

第5章 地域史のなかの紫金山古墳
 1 周辺に築造された後期古墳
 2 三島古墳群の動向と紫金山古墳
 3 残された課題

著者紹介

阪口 英毅(サカグチ・ヒデキ)

1971年、和歌山県生まれ。京都大学文学部史学科考古学専攻卒業、同大学大学院博士後期課程中途退学。
京都大学埋蔵文化財研究センター助手を経て、現在、京都大学大学院文学研究科助教。
主な著作  『史跡 昼飯大塚古墳』(共編著)、『紫金山古墳の研究』(編著)、『小野王塚古墳出土遺物保存処理報告書』(編著)、『雲部車塚古墳の研究』(編著)、『埃及考古』(編著)など。