武田軍団を支えた甲州金・湯之奥金山

シリーズ「遺跡を学ぶ」39

武田軍団を支えた甲州金・湯之奥金山

  • 谷口 一夫/著
  • A5判
  • 96頁
  • 1500円+税
  • ISBN 978-4-7877-0739-0
  • 2007発行
  • [ 在庫あり ]
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紹介文

「武田の隠し金山」伝承が語り継がれてきた山梨県身延町・下部温泉郷の山奥。そこは戦国の雄、武田軍団を支えた甲州金の代表的鉱山であった。山中での過酷な発掘調査によって明らかになった採掘・産金の全貌、そして武田氏の興亡と金山の盛衰を解説する。

目次

第1章 「武田の隠し金山」解明へ
1 伝承のなかの金山
2 山中の過酷な発掘調査
3 姿をあらわした湯之奥三金山

第2章 金山遺構の全貌
1 金山沢の一二四のテラス
2 中山金山の心臓部、精錬場跡
3 特徴あるテラス
4 地位ある人もいた生活の場

第3章 湯之奥金山の「金」
1 山金山の産金法
2 湯之奥型の鉱山臼
3 陶磁器にみる湯之奥金山の盛衰
4 金山の暮らしの痕跡

第4章 武田氏の興亡と金山の盛衰
1 金鉱脈と金山衆
2 戦国期・武田氏の諸金山
3 文書にみる湯之奥金山の盛衰

第5章 甲州で誕生した貨幣制度

著者紹介

谷口 一夫(タニグチ・カズオ)

1938年、神奈川県横浜市生まれ。明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。元甲斐黄金村・湯之奥金山博物館長。2016年死去。主な著作 「『時代区分』考・序論Ⅰ、Ⅱ」(『帝京大学山梨文化財研究所報告』第1、3集)、「歴史学と歴史史料─史学史的にみた歴史史料─」(『帝京大学山梨文化財研究所報告』第5集)、「『金山遺跡にみる鉱山道具』考」(『山梨県考古学論集』Ⅴ)ほか