新版 四六判上製
352頁
2500円
ISBN978-4-7877-1313-1
渡良瀬川
足尾鉱毒事件の記録・田中正造伝

大鹿 卓/著
宇井純/解題


【目次】
第一篇

第二篇

第三篇

解 題  時間の深淵を越えて  宇井純

田中正造略年譜

金子光晴の実弟・大鹿卓が、田中正造の生涯をよみがえらせた不朽の名作、復刊。
日本の公害の原点である足尾銅山鉱毒事件の記録小説。続篇の『谷中村事件』(解題:石牟礼道子氏)とともに、田中正造の書簡、日記などの原史料を渉猟し、その先駆的たたかいを再現する。

◎解説:宇井純氏
「足尾の鉱毒事件は、多くの面で日本の公害の原点としての性格をもっている。この重要性が不当に長く忘れられて来たことは否定できない。現在我々が直面している問題のほとんどすべては足尾の時にすでに存在した。」

【著者紹介】
大鹿卓(おおしか・たく)
1898年、愛知県海東郡津島町生まれ。三歳の時に一家で東京に移り住み、東京府立一中を経て、秋田鉱山専門学校卒業。その後、京都帝国大学経済学部を中退し、1922年に東京府立第八高女の化学教師になる(35年に退職)。1924年、兄の金子光晴らとともに雑誌「風景画」を創刊。「抒情詩」「日本詩人」などに詩を発表。26年、詩集『兵隊』を刊行。33年、太宰治らと同人誌「海豹」を発刊。39年、尾崎士郎らと「文芸日本」を創刊。41年、田中正造を題材にした『渡良瀬川』を刊行。翌年、新潮賞を受賞。48年、同作品を改稿し再版。57年、『谷中村事件』を刊行。1959年没。

宇井純(うい・じゅん)
1932年東京生まれ。東京大学工学部助手時代、水俣病、公害の調査を続けるかたわら、70年から85年まで東京大学で自主講座「公害原論」を主宰。89年より沖縄大学教授。2003年、同大学名誉教授。2006年没。著書に『合本 公害原論』(亜紀書房)など多数。

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