四六判上製
392頁
2600円
ISBN978-4-7877-0915-8
ナマコを歩く
現場から考える生物多様性と文化多様性

赤嶺 淳/著

【目次】

序章 ナマコをめぐるエコ・ポリティクスーー環境主義下の世界に生きる
第1章 ダイナマイト漁の構図ーー環境問題への視角
第2章 ガラパゴスの「ナマコ戦争」ーー資源管理の当事者性
第3章 フィリピンのナマコ漁ーーマンシ島の事例から
第4章 日本のナマコ漁ーー北海道と沖縄の事例から
第5章 イリコ食文化ーー歴史と現在
第6章 中国ナマコ市場の発展史ーー大連の市場調査を中心に
第7章 ソウルのナマコ事情ーーチャヂャンミョンとタマナマコ
第8章 イリコ・イン・アメリカーーグローバル化時代のナマコ市場
第9章 同時代をみつめる眼ーー鶴見良行のアジア学とナマコ学
第10章 サマ研究とモノ研究
終章 生物多様性の危機と文化多様性の保全


地球環境問題が重要な国際政治課題となるなか、ナマコも絶滅危惧種としてワシントン条約(CITES)による利用規制が議論されるようになった。 生物多様性の危機が叫ばれ、野生生物保護の枠組みづくりが進められているが、そこにはそれらの生物資源を利用してきた人びとの視点が欠如してはいないだろうか。 ナマコのグローバルな生産・流通・消費の現場を歩きながら、資源利用者が育んできた固有の文化をいかに守り、地域主体の資源管理を展望していけるのかを考える。

村井吉敬氏推薦 “ナマコにとりつかれ、ナマコを歩いた。 海の底からワシントン条約も「食の戦争」も見えてくる。 「グローバル・ナマコ」はガラパゴスも利尻島も巻き込んでいる。”


【著者紹介】

赤嶺 淳(あかみね・じゅん)
1967年、大分県生まれ。
1996年、Ph.D.(フィリピン学、フィリピン大学)
日本学術振興会特別研究員(PD)、国立民族学博物館COE研究員を経て、現在、名古屋市立大学人文社会学部准教授。
東南アジア地域研究、海域世界論、フィールドワーク技術論。