四六判上製
296頁
2300円
ISBN978-4-7877-1107-6
温泉からの思考
温泉文化と地域の再生のために

合田純人、森繁哉/著

【目次】

1 温泉的思考をめぐって
個人史としての温泉/温泉との出会い/温泉医学と日本人/ 温泉の分断化/「消費」と「養」/トータルな人間学としての温泉/地域づくりとドイツ詣で/保養地形成と温泉の商品化

2 温泉地の現在
 ツーリズムと温泉地/温泉地の陥没/「新・湯治」のすすめ/バブル崩壊後の空白期間/自立した温泉旅館の姿/ コンビニ文化と地域/温泉文化の歴史をたどる

3 原点としての温泉
世界の温泉文化史/日本の温泉の原点とは/贈与としての温泉/生命の記憶としての温泉/共同浴場(コミュニティ・バス)と日本人/自然そのものに浴する/日本固有の温泉受容史

4 温泉の未来像をさぐる
山岳信仰と温泉/温泉の精神性/日本人の自然観と制度としての温泉/グローバルな課題としての「養」/分断を乗り越える枠組みづくり/旅館が担う「養」/地域社会と温泉の循環性/心の原風景としての温泉

5 温泉からの復興──東日本大震災と東北の温泉地
現場知の復興から/「無慈悲の自然」と「慈悲の自然」/震災直後の温泉地/温泉の懐に抱かれる/「風評被害」をめぐって/東北の想像力と自然観/温泉という楽園/生命の時間軸の復興/温泉からの復興ほか


徹底対談「温泉からの復興」。
温泉地の現状、温泉をめぐる知の現在、温泉医療のあり方など、温泉と温泉地の実践的課題を、文化論や歴史を振り返りながら徹底的に論じ合い、未来にひらかれた温泉地づくりを構想する「温泉横断対談」。
「3.11」後を考えるロング対談「温泉からの復興:東日本大震災と東北の温泉地」を収録。


【著者紹介】

合田純人(ごうだ・すみと)
1949年生まれ。NPO法人健康と温泉フォーラム常任理事。
編著に『Thermalism in Japan』(1988年)、『名湯百選』(1990年)、『新・湯治のすすめ』(2009年)など。
         
森  繁哉(もり・しげや)
1947年、山形県大蔵村生まれ。民俗学者、舞踊家。
東北芸術工科大学元教授。
著書に、『踊る日記』(新宿書房、1986年)、『東北からの思考』(共著、新泉社、2008年)、映画に、「大蔵村、踊る男」(1999年)などがある。