A5判上製
488頁
8000円
ISBN978-4-7877-1004-8
弥生時代集落址の研究


田中義昭/著

【目次】
序文 甘粕 健

第1部 弥生時代集落址研究の目的と方法
 第1章 弥生時代集落研究の道程

第2部 南関東における弥生時代集落址研究
 第2章 南関東における農耕社会の成立をめぐる若干の問題
 第3章 南関東における初期農耕集落の展開過程

第3部 出雲における弥生時代集落址研究
 第4章 中海・宍道湖岸西部域における農耕社会の展開
 第5章 弥生時代拠点集落としての西川津遺跡

第4部 弥生時代集落址研究の成果と課題
 第6章 弥生時代拠点集落の再検討
 第7章 原史期集落の特性と類型

第5部 生産・葬制・祭祀をめぐる問題
 第8章 弥生時代以降の食料生産
 第9章 古代馬杷一試考
 第10章 山陰地方における古代鉄生産の展開について

付章1 銅鐸・銅剣・銅矛と古代出雲
付章2 加茂岩倉遺跡の発見とその意義
参考文献/挿図等出典一覧
本書のなりたち 武井則道

弥生時代とはどんな時代的特質をもっているのか?
神奈川および出雲をフィールドに弥生集落を発掘・研究してきた著者が、弥生時代集落の構成から、社会の構造へ切りこみ、古代国家形成の基盤をさぐる。
「南武蔵でおびただしい遺跡群の資料の検討から導き出された拠点集落と周辺集落という類型、またそれらの結合形態としての世帯共同体─農業共同体─政治的地域集団という地域社会の重層構造が適応できることを示したことは、出雲地方の弥生時代集落址研究に新たな地平を開くものと考えられる。さらに手工業生産、鉄器流通のセンター、青銅器祭祀の祭祀権の掌握、大型首長墓の造営等の諸属性が考えられる出雲の臨海性の拠点集落と、中国雲南・東南アジアの漢帝国周辺の「駅商国家」との比較を提言しているのも注目される。」 ──甘粕 健(新潟大学名誉教授)「序文」より

【著者紹介】

田中義昭(たなか・よしあき)
1935年、島根県益田市に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業。続いて東京大学教養学部研究生となる。武蔵工業大学附属中学校・高等学校教諭、島根大学法文学部助教授を経て、1983年より島根大学法文学部教授。1999年、同定年退官。
現在、島根県文化財保護審議会委員。
主な著作 『大地に埋もれた歴史─日本の原始・古代社会と民衆─』(共著、新日本出版社、1974年)、「弥生時代以降の食料生産」『岩波講座日本考古学3 生産と流通』(岩波書店、1986年)、『古代出雲文化の展開に関する総合的研究』(編著、島根大学、1989年)、『古代金属生産の地域的特性に関する研究』(編著、島根大学、1992年)、『山陰地方における弥生墳丘墓の研究』(編著、島根大学、1992年)、『日本の古代遺跡を掘る3 荒神谷遺跡』(共著、読売新聞社、1995年)、『シリーズ「遺跡を学ぶ」053 古代出雲の原像をさぐる・加茂岩倉遺跡』(新泉社、2009年)